三つ巴スーパースポーツ対決 911ターボとライバルたち 前編 回顧録

2018.11.03

皮膚感覚で操れる911

GT-RのキャビンはむしろDJの仕事場を思わせるファンキーな仕上がりだ。ポルシェはというと、こちらは昔から全く変わらぬ一徹な流儀が貫かれているものの少々デザインには癖があるものだ。高品質は間違いないのだが、決して息を呑むような高級感に圧倒されるという種類のものではない。

ただ、この3台の中で911ターボが他のクルマと一線を画しているのは、運転席に座った時に車体がコンパクトに感じられることだ。歴代911の基準からすれば最新ターボは間違いなくビッグモンスターではあるが、この3台で比較すると幅がはるかに狭く感じられ、そして相対的にも他の2台よりわずかながら小さいクルマと感じられるのだ。

それは走り出した瞬間から明らかに体感できるもので、狭いカントリーロードであろうが高速道路であろうが、もしくは街中であろうが常にその感覚は変わらない。

つまりどこを走っていようとも、ポルシェ・ターボは皮膚感覚で操ることが可能なのだ。これに対して、特にGT-Rは、常に大きなクルマを運転しているという事実を意識させられてしまう。例えばギャップを越える時など、非常に神経を使う正確な走りを要求されることになるのである。

さらに走り続けて行くにつれ、この差は重大なものになってきた。われわれの最終目的地はキャッスルコーム・サーキットで、そこでわれわれはポルシェ遺恨を晴らすべくリターンマッチを予定していたのだが、その場に到着するまでの間に、ストップウォッチで計測するだけでは決してわからない重大な事実が判明してきたのである。

 
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