[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

ロードテスト トヨタ・ヤリス(ヴィッツ)GRMN ★★★★★★★☆☆☆

2018.12.31

 

はじめに ▶ 意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

乗り味 ★★★★★★☆☆☆☆

全高が高いヤリスのボディコントロール性を向上させるため、サスペンションにはかなり手が加えられている。ボディ剛性も高め、脚まわりも硬められているものの、ライバルと比較して明確に上体の重さを実感させられてしまう。特に高速走行中に進路変更やレーンチェンジをすると、外側のタイヤに荷重がかかる前に、荷重が移動していくワンテンポを感じ取れるほど。

フロントタイヤのグリップ力も、スピードが速すぎるとコーナリング途中で簡単に限界を迎えてしまう。また、背の高いボディ構造に抗するために硬められたサスペンションは、クルマの乗り心地も荒々しくしている。とりわけ小さく波打つような路面では、うまく処理できない。タイヤへの大きな入力があった場合でも衝撃は吸収しきれず、低速での乗り心地も快適とはいい難い。ヤリスGRMNをベーシックなコンパクトカーとして日常的に乗るという発想には、われわれとしては賛同できない。

パワートレインと同様に、ステアリング操作も単純なものではない。走行中の安定性を高く感じられるように、標準のヤリスと同様に、センター付近でのステアリングはおっとりした性格になっている。ヤリスの短い鼻先の向きをクイックに変えたいのなら、Aセグメントの中でも特に、ステアリングホイールは大きめに切る必要がある。

切りはじめさえ大胆な操作をすれば、ステアリングの重さは適正で、フィーリングも上々。ロックトゥロックは2.28回転だから、もっとクイックに感じられても良いのだけれど。

総合的に見ると、ホットハッチらしいドライバーズカーとして焦点を合わせ、かなりの手が加えられているのにも関わらず、残念ながらヤリスGRMNのハンドリングは期待するほど躍動的なものではない。ワインディングを鋭く走らせることも、乗り手を選ぶ仕上がりだといえるだろう。

 

はじめに ▶ 意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

 
最新試乗記