英国ラグジュアリーサルーン対決 ミュルザンヌ vs ゴースト 回顧録

2019.01.06

エンジンの性格も対照的

では後席は? どちらも驚くほど広々としているが、比較するならミュルザンヌのほうが広さへの驚愕の度合いは高い。一方、ゴーストのほうが観音開きのドアのおかげで乗降性では優っている。

この2台のクルマの来歴の相違による対照的な性格についての話は、エンジンを始動した後も終わらない。ミュルザンヌの6.75ℓプッシュロッドV8は、そのルーツを半世紀前の同社の草創期にまで遡るものだが、もちろんその当時はツインターボの過給機もなければ、出力も現在の512psの3分の1もなかった。

もっともCO2排出量ははるかに多かったが。以前ミュルザンヌだけを独占試乗した際には、この最新エンジンはあまりにも静かになり過ぎて昔のV8の鼓動が感じられず、無個性になってしまったのかと心配したものだ。しかし常に静寂なゴーストと比べるとやはり個性的なエンジンである。

しかも驚くべき推進力をアイドリングのすぐ上から発生するのだ。最大トルクは104kg-m/1750rpmである。これは驚愕すべき事実だ。ゴーストのツインターボV12は最大出力は570ps/5250rpmで、出力に関してははるかにパワフルだが最大トルクはミュルザンヌに比べ27.7kg-m近く低い。

 
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