海外試乗

2019.01.26

高級小型ハッチ対決 ミニ・クーパー vs アウディA1 vs フォード・フィエスタ トップはやはりあの定番モデル

ミニ・クーパー /アウディA1/フォード・フィエスタ

文・サイモン・デービス 

夢中になれず まさにスーパーミニ

市街地のような場所での低速走行では、思ったよりも上手く路面不整に対応しており、空いた道路であれば、速度上限に近づくにつれ路面のうねりも見事に吸収し、流れるようで印象的な走りを味わわせてくれる。

だが、その洗練された印象にもかかわらず、このクルマと長く時間を過ごしても、ドライバーが夢中になることはないだろう。適切な重みを伴ってはいるものの、ステアリングはコーナリング中であってもどこかよそよそしく、十分に機敏なモデルではあるが、都会の裏道を所狭しと走り廻ったり、カフェから雑貨屋へと近道を駆け抜けたいと思わせてくれるようなスーパーミニではなかった。あまりにも生真面目過ぎるのだ。

そして、そうしたスーパーミニらしいモデルと言えるのがフィエスタだった。アウディからこのルックスの見事な小さなフォードに乗り換えると、まるで冷たい水で顔を洗ったかのようにリフレッシュすることができるだろう。


A1が快適さと洗練性を兼ね備えた見事な道具だとすれば、フィエスタはより快活なキャラクターで、アウディのモノトーンの世界からドライバーを喜んで迎え入れてくれる。

その手始めが、1.0ℓエコブーストエンジンであり、このパワーユニットはアウディよりも多くの活気を感じさせ、フィエスタのキャラクターによくマッチしていた。A1の場合、その努力の大半は3気筒エンジン独特のサウンドを消すことに費やされているように感じられたが、フォードがもっとも重視したのはパフォーマンスの向上だったようだ。

アクセルを踏み込むと、このエンジンは活気溢れるサウンドを発しながら、レッドゾーンまで回りたがり、ドライバーに4速が扱い難いギアボックスを駆使することで回転数を保つことを求める。見事なエンジンであり、その素晴らしさはアウディの30 TFSIユニットを24ps上回るパワー無くしては始まらない。

さらに驚くべきことに、このエンジンは扱い易くもあり、アウディ同等の落ち着きと堅牢性を感じさせながらも、天性の活発さはA1には期待できないものだった。

 
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