回顧録 ミニマム級シティカー対決 VWアップ vs トヨタiQ 後編

公開 : 2019.02.08 17:10  更新 : 2021.01.28 16:55

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iQにはアップのような軽量級らしい正確さもなければ、フル4シーターと十分なトランクという収容能力もない。最小回転半径は同じく並外れて小さいが、あまりにも短いホイールベースはタウンカーとして理想的といえるものではない。

ベースモデルのアップ(クルマとしてもっともベーシックなものであることに異論の余地はなかろう)は邦貨換算約130万円の価格で、路上で驚くべき実力を見せてくれる。今回、試乗したのは同160万円のハイアップだが、こちらにはアロイホイールとファンシーなトリム、革張り3スポークのステアリングホイール、フォグライト、それにiPod風のよくできたGPSナビ/インフォテインメントシステムが装備されていた。

もしかするとアップでいちばんお薦めなのは、CO₂排出量が97g/kmのムーブアップ・ブルーモーションかもしれない。こちらは邦貨換算約145万円で、基本スペック以上の必要なものはエアコンを含めてすべて揃っている。

今回のハイアップと同額をiQに投じた場合、英国で入手できるのはベースモデルである100Gのマニュアル仕様、日本でならそれにレザーパッケージかゴーを加えたCVT仕様、もしくは1.3ℓベースモデルのCVT仕様となる。1.0ℓマニュアルなら99g/km、CVTで110g/kmであり、1.3ℓでも120g/kmだから、スペック的に劣ると感じられることはないだろう。

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