試乗 新型BMW 1シリーズ(F40型)プロトタイプ FF化もハンドリング維持

公開 : 2019.03.28 10:10

新システムが貢献

荷室容量を追求することは、しばしばその対価としてパフォーマンスが犠牲になるものだ。しかし、ランゲンは新型1シリーズは1シリーズらしいハンドリングを維持していると語る。「われわれは(初代1シリーズが登場した)15年前よりもはるかに高い技術力を持っており、前輪駆動車でもBMWらしいハンドリングを実現することができます」と彼はいう。

BMWは5年間をかけ、1シリーズ用にランゲンのチームの要求を満たすシステムおよびハードウェアを開発している。特に時間を要したのはサスペンション、デフ、そして新ソフトウェアだ。ホイールのトレッドは拡大され、ボディ剛性は高められている。リアアクスルにはブーメラン型ストラットが採用され、F40型それぞれに専用のマウントが用意されるとのことだ。

i3Sで初めて採用されたARBと呼ばれる新しいトラクションコントロールの要は、トルセン式リミテッド・スリップ・デフだ。このシステムはコントローラーがエンジンに直結されることにより、信号の伝達遅延を低減しているのが特徴だ。

BMWによれば、このシステムは以前のものよりも10倍速く動作し、より適切なパワーマネジメントができるという。そしてこれはBMWのダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)やヨーコントロールシステムとも協調して動作し、各輪のブレーキを独立して操作することによりトラクションとスタビリティを確保する。

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