海外試乗

2019.03.29

試乗 アウディR8 V10 孤高の大排気量NAエンジン ハンドリングで及ばず

アウディR8 V10クーペ

テスト日 : 2019年3月22日

価格 : 12万8200ポンド(1820万円)

文・マット・ソーンダース  

「買い」か?

クワトロならではの説得力はあるけれど

アウディR8のドライビングフィールは、まるでジェットパックを背負ったかのように、ランボルギーニのV10エンジンを背中にくくり付けて、路上に唸りを響かせて進んでいるような雰囲気。このエンジンは、同価格帯では他に得ることができない特別なユニットではあるが、充分なパワーを持っていても、圧倒するようなダイナミックさに欠けている。ドライビングのエキサイティングさや特別感という面でも、足りていないことにも共通してくる。

われわれとしては、より硬いサスペンション・スプリングに、オプションとなる軽量なアンチロールバーとアクティブ・ステアリングを装備した、アウディR8パフォーマンスも試乗したいと考えている。今の段階で新しいR8でいえることは、アウディのスーパーカーのダイナミクス特性を、同社の他のハイパフォーマンスモデルの性格に、時間をかけて落ち着かせてしてしまったようだ、ということ。

10年前に現れた、オリジナルのR8 4.2は、毎年恒例のベスト・ドライバーズカー・コンペにノミネートするほどに、スマートなハンドリングを備えていたクルマだった。世界のライバルを驚かせた、リーダー的な印象すらあった。

しかし2世代目に移ると同時に、明確にドライバーへの訴求力も変化し、初代が備えていた神秘的なまでのダイナミクス性能は薄まってしまったように思える。R8の登場から10年半が過ぎ、ロードテストを繰り返してきているが、退屈なスーパーカーという、残念な評価に近づいている気がしてならない。たとえV型10気筒エンジンを搭載していても。

アウディR8 V10クーペのスペック

価格 12万8200ポンド(1820万円)
全長×全幅×全高 4426×1940×1240mm
最高速度 323km/h
0-100km/h加速 3.4秒
燃費 7.5〜7.6km/ℓ(WLTP複合)
CO2排出量
乾燥重量 1660kg
パワートレイン V型10気筒5204cc
使用燃料 ガソリン
最高出力 570ps/8100rpm
最大トルク 57.0kg-m/6300rpm
ギアボックス 7速デュアルクラッチ・オートマティック

 
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