試乗記

2019.04.14

スーパーGT対決 ポルシェ・パナメーラ vs メルセデス-AMG GT 真のオールラウンダーは

ポルシェ・パナメーラ/メルセデス-AMG GT

文・アンドリュー・フランケル 

驚異的な速さ

その長い名前にはあるヒントが隠されている。このポルシェは、実質的には象徴的にも、パナメーラのトップモデルであり、このクルマのハイブリッドシステムは電気モーターの力も借りて681psというパワーを発揮する一方、重量は驚愕の2400kgに達しており、これは非ハイブリッドモデルのちょうど300kg増しとなる。

そして、その2100kgというのが、偶然にもこのメルセデス-AMGの車重であり、Sを借り出すことが出来なかったために、今回のテスト車両であるGTが発揮するのはわずか585psと、Sの640psには遠く及ばない。

だが、まるでそんなスペック上の差など問題ではないかのように、AMGのほうがわずかながらも0-100km/h加速でパナメーラを上回り、最高速ではポルシェを圧倒している。それでも、2t以上もの重量のモデルが、0-100km/h加速3.5秒以下を達成しているというのは、驚異的な速さと言えるだろう。

オプション装着前のこのパナメーラが掲げるプライスタグは13万9297ポンド(2033万円)というものであり、0-100km/h加速ではわずか0.3秒遅れの3.8秒に留まる非ハイブリッドモデルを、2万ポンド(292万円)以上も上回っている。


つまり、CO2排出量やそれに伴う税率の違い、50kmとされているバッテリー航続距離、さらには今後課されるであろう渋滞税といった、通常のターボモデルにはない恩恵が必要なければ、ハイブリッドのパナメーラを選ぶ理由はないということだろう。

AMGの価格は、パナメーラよりも安価な12万1350ポンド(1771万円)に留まるが、それでも、13万5550ポンド(1979万円)を支払えば、アクティブエンジンマウントとエレクトリックリアディフェレンシャル、そして、さらなる豪華さを備えた640psのトップモデル、Sを手に入れることが可能であり、その0-100km/h加速は0.2秒短縮され、あのマクラーレンF1と同じ3.2秒となるとともに、どちらのモデルでも、後席は2人乗りか3人乗りを選択することができる。

最初にテストしたのはパナメーラのほうだったが、見事なドライビングポジションを持つ低くタイトなシートに腰を下ろすと、その重量や豪華な装備の数々にもかかわらず、ポルシェが依然としてこのクルマにスポーツカーのフィールを与えようとしていることがよく分かる。

 
最新試乗記