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いま買えるMTスポーツ試乗 BMW M2コンペティション/アバルト595コンペティツィオーネ

2019.04.30

MT最終進化型、M2コンペティション

1台目のBMW M2コンペティションも本来のポテンシャルを引き出せるのは7DCTであり、そのMTはギア数もひとつ少ない6MTとなる。

そんな伝統的6MTのシフトフィールそのものは悪くない。少しばかり曖昧な手応えは絶品とまではいわないが、扱いにくさは皆無。

直6ツインターボは最大56.1kg-mというMTには似つかわしくない(?)大トルクのエンジンだが、クラッチペダルも身構えるほど重くはない。

自慢の直6は最新の過給エンジンでありながら、3500rpmくらいからサウンドも明確に変わってパワーが湧き出るエンスーな演出が心憎い。かつての自然吸気ほど天井知らずの突き抜け感はないものの、それでもトップエンドの7500rpmまで明確な落ち込みがないのでMTでブン回す快感は十分にある。

M2の6MTにはダウンシフト時に回転を合わせる「スロットル・ブリッピング機能」が標準で備わっており、ヒール&トゥを筆頭とする回転合わせのテクニックや作業は不要。だから、クルマが走り出せば、クラッチペダルを蹴りつけてレバーを放り込み、あとはクラッチペダルを乱暴にリリースしても、変速自体はスムーズに完了する。

しかも、その変速スピードにかかる時間も明らかに短縮されているのだ。それでもDCTの変速スピードにはかなわないが、クルマ自体がすさまじく速いので、わずかでも変速時間を切り詰めてくれるブリッピング機能は素直にありがたい。

……と、M2の変速機は、6MTでもイージーかつスピード満点だが、ここまで自動化されてしまうと、逆にクラッチ操作だけが取り残された感も否定できない。

いかにMT好きでも「これならクラッチペダルを踏むのも面倒くさい」と気が変わってしまう向きが増えそうだ(かくいうわたしもそのひとりだ)。

とはいえ、DCTやスポーツATなどとMTとの宿命的な差として重量がある。両方のトランスミッションを用意するクルマでは2ペダルのほうが数十キロ重いケースもあり、M2コンペティションでは6MTは7DCTより20kg軽い。

今回は直接乗り較べることができなかったが、エンジンルーム付近のユニット単体で20kg違うと、さすがに機動性や操縦性でも明確な差が出ている可能性が高い。

 
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