SUV4台対決 最新レンジ・ローバー・イヴォークの出来栄えは

公開 : 2019.04.30 23:30

中級グレードを用意

最も人気のグレードである180psの2.0ℓディーゼルを搭載するD180 AWDでは今回登場するライバルよりも平均で150kg重く、背が高く、空力特性も悪い。しかしマイルドハイブリッドシステムや9速ATの恩恵により、登場車種のうち最も燃費の良いアウディが高速道路およびA級路で記録した16.3km/ℓという数値に10%程度の差で迫っている。

アウディQ3 40 TDI SトロニックとボルボXC40 D4 AWDの2台は駆動方式やトランスミッションではイヴォークと同等だが、最高出力では上回っている。しかしそのどちらもハイブリッドシステムは搭載しておらず、トルクも一歩譲る。SUVではトルクが重要になるが、これについては後述しよう。

価格帯を揃えるため、イヴォークは中の下にあたる「S」トリムを選択した。レンジ・ローバーらしく、上級グレードでは急激に価格が上昇するのだ。しかし、これでもアウディQ3のエントリーレベルである「スポーツ」やXC40の中の上レベルと同等の価格である。

やや控えめなグレードを選択したとはいえ、そのキャビンは予想外にもライバルを上回る仕上がりだ。わたしは6週間前にギリシャでこのクルマを試乗したが、素材の質感に差が見られることが弱点だと感じた。しかしQ3やXC40のいずれもがこの水準に達していなかったのだ。

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