新型ポルシェ911(992) 日本人ジャーナリストの評価 渡辺敏史編 海外試乗

2019.06.11

上回るクルマはまず見当たらない

世に数多のスポーツカーあれど、911ほど高い万能性を備えるものは今だ見当たらない。

GPFの追加などで環境性能が高められているぶん、フィーリングの低下が懸念された992型のエンジンだが、その心配は杞憂だった。

吹け上がりのシャープはもとより7400rpmのレッドゾーンに至るまでのパワーの伸び感など、さすがにNA同然とは言わずとも限りなく近いものを備えている。

前型に対しては動力性能に著しい進化は見て取れなかったが、時折気になる場面があったアクセル操作に対するツキの不満は一切感じることがなかった。

992型はこのパワーを完全に掌握できるシャシーに介入を不快に思わせない巧みな電子制御を加えて、誰もが安心してその高性能を引き出せる環境を整えている。

一説にはニュル7分25秒台といわれる、そのパフォーマンスの民主化や平和化という点でみれば、これを上回るクルマはまず見当たらない。それこそがポルシェが突き進んできた、最新=最良のエンジニアリングなのだろう。

日本では左ハンドルやMTの選択肢はないとも噂されている。個人的にはポルシェ=3ペダルの思い入れは強いが、彼らの意思を汲めば今やほ殆どのユーザーにとって911とは2ペダルが最適の選択肢ということになるのだろう。

それはパフォーマンスや効率面、操作性においてさえ、間違ってはいない。

 
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