ジュニア・クラスと呼ばないで 4座V8のランボ/フェラーリ比較試乗

2019.06.20

乗り味にも大きな違い

しかしながら、どちらのクルマにもホイールが自分の膝の上に載っているような少し奇妙な感じがある。また、平均身長を超えるドライバーがフロントシートに座る場合、リアのシートがお飾りである点も同じだ。いずれも、ドライバーの足が前部クラッシュ構造の一部なのではないかと思えるほどである。

それゆえポルシェ908を初めて見た時のブライアン・レッドマンの話を思い出してしまう。この英国のエースドライバーはシュトゥットガルトで908を組み立てるエンジニアに向かって「理想的に見える」と述べた後、「ダグラス・ベーダーにとってならね(大戦中に実在した両足義足のパイロット)」と付け加えたそうだ。

運転し始めればこの2台の最大の違いはすぐに判明する。ウラッコのエンジンは始動すると騒々しい音を奏でる。ドッグレッグパターンのミッションを1速へ入れるには、手に力を込めてストロークの長いクラッチを踏み込む必要がある。クアッドカムエンジンのフィーリングとサウンドはトルクの厚いアメリカンV8のようだ。ただし米国車のエンジンには決して見られないほどよく回る。

乗り心地は実にしなやかで、高速コーナーではハンドリングが安定している。ほど良い重さのステアリングは、直進時にわずかに遊びがある。正直なところ、そのおかげでウラッコの高速走行がナーバスに感じることはないのだ。しかしながら、それ以上に切り込んでゆくと、機敏に向きを変え、ノーズが滑らかに旋回する。

 
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