英国試乗 フォルクスワーゲン・ポロ1.0エボ ノンターボ1.0TSI、トルク不足

公開 : 2019.06.25 10:10  更新 : 2019.06.25 10:26

どんな感じ?

乗り心地良いが楽しくは無い

エンジンの話を別とすれば、その走りは他のポロと同様だ。特に驚く点もない。ダイナミクスもまずまずで、確かな感触とともにコーナーを抜けることができる。ボディロールもよく制御されているが、フォードフィエスタミニ3ドアのような楽しさはない。

これらのライバルと比較すると、アクセル制御でリアを振り回すようなことは難しい。ステアリングの重さや操舵量は適切だが、タイヤと路面のインフォメーションはそれほどはっきりと伝わってこない。運転が好きなのではなく、A地点からB地点へと可能な限り楽に移動しようと思うのであれば、ポロが向いているだろう。

すべてのポロに言えることだが、その落ち着いた乗り心地は感心できる。ホイールベースが短いことに起因する振動が気になることもあるが、街乗りでも高速走行でも段差のいなし方は見事だ。ミニよりも楽に走れるが、楽しさではミニやフィエスタの方が明らかに上である。

エンジンの話に移ろう。街乗りでは問題ない。トルクはターボ搭載車ほど力強くないが、アクセルを踏み込まないと走らないというほどではない。パダル類はやや高すぎるような気もするが、その重さや配置は適切だ。

ただし、決して速いとは言えない。アクセルを踏み込んでも3000rpmを超えるまではその加速は無に等しい。街乗りでは気にならないかもしれないが、開けた道ではストレスが溜まるだろう。登り傾斜があればトップギアでは速度を維持できないかもしれない。追い越しをするにもギアを複数段落とした上で、長い直線が必要だ。ターボが無いことで、1.0TSIが持っていた魅力が大きく損なわれている。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

フォルクスワーゲンの人気画像