ロードテスト ランボルギーニ・アヴェンタドール ★★★★★★★★☆☆

2019.06.30

結論 ★★★★★★★★☆☆

「この世界観に馴染んでしまえば、比類ないクルマとなる」

ランボルギーニのもっともパワフルかつ複雑なロードカーは、満点を獲得するまでには至らなかったが、その理由を明確にする必要があるだろう。電子制御のドライバーズエイドと過給ユニットが全盛の中にあって、頑ななまでに旧態依然ながらもみごとに磨き抜かれた自然吸気V12は、より先進的なライバルたちに勝ちを譲るものではなく、すっぴんのエンジンが発するサウンドは、幸運にもそれを体験したならきっと記憶に長く残ることだろう。

イオタを想起させる名を得たアヴェンタドールは、もはやスムースな路面のストレートでのみ速さを満喫できるものではない。もっと分別ある速度域でも運転しがいのあるクルマで、繊細さや正確さはこれまでサンタアガタが送り出してきたいかなるフラッグシップ・スーパーカーにも優っている。

それでも悲しいかな、ランボルギーニが次世代モデルでなすべき改善点の数々が浮き彫りになった。インテリアは、威圧的な雰囲気は残してほしいが、エルゴノミクスとテクノロジーの両面で飛躍的な進歩が求められるし、壮大なエンジンに対してトランスミッションは大幅な見直しが必要だ。さらに、運動性はさらにキビキビとした、キレのあるものにしてもらいたい。それを成しえてこそ、アヴェンタドールの後継モデルは真に、今回のスーパーヴェローチェ・イオタに劣らぬ魅力に満ちたスーパーカーだといえるものになるはずだし、そうあってもらいたいと切に願う。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

ブレーキング時に自然なフィールで接続を解くセンタークラッチは、アヴェンタドールでは初めてのことだ。このSVJでの改修ポイントは、ド派手なボディキットをつけただけではない。

マット・ソーンダース

このスーパーカーをエンジョイするには、身長が180cm以下であることが条件だ。自分の場合は188cmほどだが、サーキットテストでは必須のヘルメットを着用すると、猫背で運転せざるを得なかったし、膝でステアリングホイールを挟むようながに股の姿勢を強いられた。ヘルメットを脱いでも、頭は天井に届いてしまう。それでも、このクルマに乗れたのはラッキーだが。

オプション追加のアドバイス

ランボルギーニのアド・ペルソナムと銘打ったカスタマイズプログラムでは、ボディカラーがほぼ無限に選べる。それでも、タルガ・フローリオのロマンスを感じさせるテスト車のゴールドのホイールは変えたくない。多機能ステアリングホイールは500ポンド(約7.5万円)のオプションだ。

改善してほしいポイント

・インテリアは全面的な見直しを。ただし、それにはモノコックの変更が必要だろう。
・DCTの採用を。ISRのドラマティックさはそのままに、トルク伝達の大きな途切れを無くしてくれるはずだ。
・サンタアガタの開発陣には、720Sのカーボンシェルを用いたシートを体験してもらいたい。そして、その設計をコピーしてほしい。

 
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