量産最強のAMG製2.0ℓ4気筒ターボ メルセデス-AMG A45 S 試乗 421psに50.9kg-m

公開 : 2019.08.02 10:10

AMG謹製のエンジンに4輪駆動システム

A45は基本的には通常のAクラスと同じ製造ラインを流れるそうだが、ワイドフェンダーをまとい、トレッドも広げられている。ボディにはフロントホイールアーチ付近やアンダーボディに補強ブラケットが追加されている。フロント側は溶接されるという、気合の入れようだ。

BMWのMブランドに相当する、メルセデスのAMGの得意分野は、なんといってもエンジン開発。ひとりひとりが1基づつを担当して製造するというフィロソフィーは、A45に搭載される1991ccの4気筒にも当てはまる。Aクラスの製造ラインへと、シュトゥットガルト郊外、アッファルターバッハ謹製のユニットが届けられるのだ。

新しいドライブトレインは少々構造が複雑。エンジンには8速デュアルクラッチATが組み合わされ、4輪を駆動する。リアタイヤとを結ぶドライブシャフトは、トランスミッションからの出力スピードで基本的に常に回転している状態となる。フォード・フォーカスRSのように、リアデフの左右にそれぞれクラッチが挟み込まれ、左右それぞれのタイヤに、必要なぶんだけトルクを伝達する。

だが後輪にトルクが有効にかかるのは加速時とコーナリング時のみ。一定速度でのクルージング時は、基本的には空転状態に近い。ココぞという時には、左右どちらかの両輪へ、最大100%のトルクを伝達することも可能。意図的に後輪へ伝わるトルクは最大でも50%までに設定されている。滑りやすい路面のコーナーで荷重が大きく掛かった際、フロントタイヤがもがくような場面もあるかもしれないが、ほんのわずかの時間で納まるだろう。

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