レアなRRロケット3台 サンビーム・インプ/ルノー8ゴルディーニ/NSUスプリンツ 前編

2019.08.17

魔術師と呼ばれたアメデ・ゴルディーニの才能

ルノー8のオリジナルは、プリンツ1000よりもずっと古い。第2次大戦中に開発された4CVにまでさかのぼり、途中にドーフィンも挟んでいる。ルノー8がリリースされたのは1962年で、後にR8と呼ばれている。エンジンは1962年から2004年まで生産が続けられたクレオン・フォンテのOHV4気筒エンジンを搭載していた。

ルノー8のボディタイプは4ドアのみで、デザインを担当したのはフランス出身のフィリップ・シャルボノー。大きな丸目のヘッドライトに、垂直に切り立った箱型のスタイリングが愛らしい。

リジットアスクルではあったものの、ルノーのリアエンジン・モデルの魅力は英国でも広く理解された。クルマには輸入関税が掛けられていたが、国内向け価格で4CVやドーフィン向けのチューニングを請けていた、VWデリントンやアレクサンダー・コンバージョンズなどの英国のチューナーも存在していた。

ルノー8のポテンシャルの高さはエンジニアのアメデ・ゴルディーニの才能によるところが大きい。ニックネームはル・ソルシエ(魔術師)と呼ばれ、ルノーと密接な関係性を長年に渡って築いていた人物だ。

ツイン・キャブレターにクロスフロー・ヘッドを装備させたルノー8ゴルディーニが、1964年にコンペティション向けに発表される。フランスのコルシカ島で開催されていたツール・ド・コルスに初参戦した8ゴルディーニは、アルファ・ロメオ・ジュリアTZを抑え優勝したほか、3位、4位、5位に入賞する。さらにこの戦績を印象づけたのは、79台の参加車両のうち、完走したクルマが8台しかいなかったことだろう。

 
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