海外試乗

2019.08.18

可動リアウイングだけじゃない ゼンヴォ・オートモーティブ ゼンヴォTSR−S

ゼンヴォ・オートモーティブ ゼンヴォTSR−S

テスト日 : 2019年8月9日

価格 : 140万ポンド(1億8200万円)

文・マイク・ダフ 

編集部より

デンマークのゼンヴォ・オートモーティブ社が発表した、ゼンヴォTSR−Sで最も目を引くのは、リアウィングの大胆な動き。Web動画をご覧になった読者もいるでしょう。しかし、ツイン・スーパーチャージャーによるV8エンジンが生み出すハイパフォーマンスも注目の1台です。

もくじ

目玉のアクティブ・リアウィング
加速力はマクラーレン・セナと同等
軽いドリフト状態をキープする安定性
SF90を買えるビリオネアには魅力的?
ゼンヴォTSR−Sのスペック

目玉のアクティブ・リアウィング

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

世界的に見ても最も際立ったハイパーカーのひとつだといえる、ゼンヴォTSR−S。まったくのニュータイプといえる、アクティブ・リアウィングがその目玉でもある。ゼンヴォ・オートモーティブ社はデンマークを拠点とする唯一の自動車メーカーであり、ゼンヴォの生産台数は、すわなちデンマークの自動車産業のすべてでもある。

ゼンヴォ・オートモーティブ社は2009年から活動をしているが、生産台数はごくわずか。今回、スパ・フランコルシャンでわれわれがドライブしたTSR−Sは、同社が生み出した15番目のシャシーとなる。もちろんゼンヴォは生産の拡大を計画しており、創設者のトロエルズ・フォラツェンはTSR−Sの生産台数を年間5台にまで増やしたいと考えている。会社としては大きな飛躍だが、パガーニやケーニグセグなどの例もあるから、夢物語ではないだろう。

ゼンヴォ・オートモーティブ ゼンヴォTSR−S
ゼンヴォ・オートモーティブ ゼンヴォTSR−S

TSR−Sは、2017年に発表したTS1−GTをベースにしている。エンジンは5.8LのV型8気筒で、ツイン・スーパーチャージャーにより最高出力は1193psを繰り出す。この途方も無いパワーは、ドグミッション・スタイルの7速シーケンシャルへと伝えられる。今回の試乗は、走行会も開かれていたサーキットに限られていたが、TSR−Sはストリートリーガル。車名の2番目のSは「Street」の頭文字だ。

ゼンヴォTSR−Sの注目ポイントが、先にも触れたアクティブ・リアウィング。ウイング中央を支点に動き、リアアスクルへかかるダウンフォースを変化させる。コーナリング中にイン側のタイヤへかかるダウンフォースを減らすことでクルマをフラットに保ち、空力的なアンチロールバーのように機能する。

 
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