[ABARTH 124 spider]なぜワクワクする?竹岡圭が検証

ロードテスト テスラ・モデル3 ★★★★★★★★☆☆

2019.09.14

100字サマリー

もっとも手頃な価格のテスラは、見栄えはなかなかのもの。走りも上々。しかし、ハンドリングはややシャープすぎ、快適性や静粛性はテスラ基準に届いていません。それでも、コスパに優れ、ヒットは間違いなさそうです。

もくじ

はじめに
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
内装 ★★★★★★★☆☆☆
走り ★★★★★★★★★☆
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
快適性/静粛性 ★★★★★☆☆☆☆☆
購入と維持 ★★★★★★★★★☆
スペック
結論 ★★★★★★★★☆☆

はじめに

2003年にマーティン・エバーハードとマーク・ターペニングが設立し、まもなくイーロン・マスクが加わったテスラが、創業当時に究極的なゴールとしていたのが、今回ロードテスト で取り上げるクルマだ。すなわち、低コストな量販モデルで、これをもってわれわれに内燃エンジン車と永遠の別れを告げさせうるようなEVである。

おそらく、当時ははるか先の話に思えたはずだ。しかし、これほど大胆な野望を実現するための期間として考えれば、自動車業界においても、15年の歳月はそれほど長いとはいえない。そして今、われわれの眼前にはその野望を具現化した、テスラのモデル3がある。

マスクは、ロータス・エリーゼをベースにしたロードスターの開発を推進し、ひとびとの目をテスラへ向けさせた。ちなみにマスクが所有したこのクルマ、宇宙に打ち上げられてふたたび話題を作った。その後、2012年には大型サルーンのモデルSを発表し、それから数年後にはSUVのモデルXを導入する。

いずれのEVも、共通する特徴がある。滑らかで派手さを抑えた曲線的なスタイリングと、イタリアやドイツのスーパーカーの中でもとりわけ速い部類と肩を並べるパフォーマンス、そして展開の進まないそれまでのゼロエミッション車市場ではお目にかかれなかったほどの航続距離だ。

しかし、新興技術のこれほど急速でエキサイティングな成長は、金銭的損失を生む。テスラは負債がふくらみ、生産面や品質管理の問題も抱えた。

だが、採算性はモデル3の投入で回復することが期待される。2019年上半期の欧州での販売台数は、モデル3のみでアルファ・ロメオ全車を上回る。4万ポンド(約600万円)を切る価格で、これまでのモデルの価格帯では得られなかった多くの顧客をテスラにもたらした。

カリフォルニアにあるフリーモント工場が、膨大なバックオーダーを迅速に処理できたとしたら、テスラは本当の意味で市場のルールを一変させる存在になりうる。ブランドのファンだけでなく、もっと一般的なユーザーもEV購入へ踏み切らせそうだ。モデル3はそんな大きな期待に十分応えてくれるクルマになっているか、しっかりチェックしてみよう。

 
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