306psにパワーアップ ミニ・クラブマン・ジョンクーパー・ワークス 試乗

2019.09.15

俊敏さはコンパクトなホットハッチ並み

だが、その破綻することのないグリップレベルのおかげで、JCWは鋭くコーナーへと食らいついていく。狙ったラインから外れることなく、先にミシュラン・スーパースポーツがスキール音をあげ始める。アクセルペダルを緩めても、機械式リミテッドスリップデフのおかげで、ラインが乱れることもない。

ミニのハンドリング特性は、漸進的にリミットが迫ってくるというより、突然限界に達するところがある。細かな修正を当てることなく、理想的なコーナリングラインを不安感なく縫っていくことがやや難しい。レスポンスが鋭く俊敏な身のこなしは、まるでひと回りコンパクトなハッチバックかのようにすら感じさせる。

ミニ・クラブマン・ジョンクーパー・ワークス
ミニ・クラブマン・ジョンクーパー・ワークス

一方でこの特性に慣れてしまえば、天候に左右されず、郊外の道をハイスピードで駆け回るのに適したドライビングスタイルが見つかるだろう。より安価な前輪駆動のホットハッチの方が、より純粋に楽しめる、という事実は常によぎってしまうが、真夏のドイツでコーナーの続く道を流れるように走らせる喜びは大きい。

ステーションワゴン・ボディのクルマという日常性の面でも、引っかかるところはある。試乗車にはオプションのアダプティブダンパーに、良心的な18インチホイールという組み合わせだったが、路面状態の良いドイツの道でさえ、低速走行時の乗り心地は緊張感が常に漂っていた。大きなくぼみなどでは、強い衝撃が伝わってくるほど。その引き換えとしての優れたボディコントロール性と、高速域でのダンピングの良さなのだが、しっかり判断するには英国に持ち込んで改めて確かめたいところだ。

 
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