グッドウッドのコースに帰郷 オースチン・ヒーレー100 明かされた歴史 後編

2019.11.02

故郷に戻ったヒーレー100の活発な走り

2600ccの4気筒が生み出すトルクは余るほど力強く、オーバードライブに入れれば160km/h以上のスピードが出る。鋭いステアリングに驚くほど柔らかいサスペンション。コーナーでは大きくロールするが、テールが滑り出す感覚は良く伝わってくる。ヒーレー100にとっては、サーキットが「家」なのだ。

このシャシー・セットアップのおかげで、運転には不安感がない。レースや耐久ラリーなどで、ヒーレーが多く参戦した理由も良く分かる。今日はサーキットの自由な走行が許されている。マッジウィックやフォードウオーターなどのコーナーを抜けるたびに、シェールが勢いよく駆け抜けたシーンを思わず想像してしまう。

オースチン・ヒーレー100
オースチン・ヒーレー100

ラヴァン・ストレートを抜けてウッドコート・コーナーを曲がり、シケインに迫る。シェールの時代はレンガが積んであったが、今は貴重なクルマを保護するために発泡スチロール製のバリアが立っている。

今日の撮影のことは歴史には残らないだろう。だが細身のステアリングホイールを強く握り、右へ左へ整然とラインを追いかけていく身のこなしは、歴史に残るべき素晴らしいものだ。

オースチン・ヒーレー100にとっての故郷、グッドウッド・サーキットで、当時のありのままを味わうことができた。まるで古い魔法がかかったように、デビッド・シェールが再び姿を表したように思えた。

 
最新試乗記

人気記事