[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

もう一度アスファルトへ 1935年製ブガッティ・タイプ59を再生 後編

2019.11.17

100字サマリー

何度か大きなクラッシュに見舞われた、グランプリ・レーサーのブガッティ・タイプ59がロードカーへと再生。シャシーナンバー「59121」は見事なレストアを受け、アスファルトをセンセーショナルに蹴り出しました。

もくじ

2015年に一度復活を果たしたタイプ59
公道も走れるように信頼性を向上
使い込まれつつ、手入れもされている状態
過去の資料を研究し続ける
感動するほどにスムーズで線形的なエンジン

2015年に一度復活を果たしたタイプ59

text:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
photo:Tony Baker(トニー・ベイカー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
専門家のジェフ・スクウィレルの協力のもと、ブガッティ・タイプ59は再度のレース参戦に向けてリビルトされた。エンジンやホイール、ボディ、トランスミッションなど多くのコンポーネントを新調。濃紺に塗装され、2012年のレトロモービルでのブガッティ・ブースで再デビューを果たした。

フェンダーや灯火類など、公道走行用の部品も取り付けられていたが、極めて仕上りは上質で、真新しく輝いていた。オーナーのトーマス・ブシャーはタイプ59でレースに出場はしなかったが、2015年のグッドウッド・フェスティバルには参加。筆者は幸運にも助手席に座らせてもらった。

ブガッティ・タイプ59(1935年)
ブガッティ・タイプ59(1935年)

点火タイミングの調整も完璧なエンジンは、極めてスムーズ。59121はとても速く走った。その頃、ヴェイロンを生み出すも、フォルクスワーゲンとの関係に納得していなかったブシャーは、ブガッティを辞任していた。

2016年に、タイプ59はニューヨークのエンスージァストへと売却。彼はチャーリー・マーティンが所有していた頃の、オリジナルの状態に近づけたいと考えた。そこで実現に向けて声がかかったのが、ブガッティのレストアを専門とする第一人者、ダットンだった。

このクルマは過去の激しいクラッシュを受けたこともあり、「ハンプティ・ダンプティ(とても危ないやつ)」というあだ名を受けていた。ダットンは別のタイプ59スポーツのレストアも担当しており、時間をワープしたかのような、当時の姿を復元する技術に長けている。

 
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