今あらためて試乗 シトロエン・エグザンティアSX(1995年) ひたすら平滑に、フトコロ深く

2019.11.24

サマリー

今、90年代のシトロエンに乗ると、何を感じるのでしょうか。1995年式のエグザンティアSXに試乗。一見「ふつう」のクルマに見えますが、ハイドロ・シトロエンによる、あのころの「らしさ」がありました。

もくじ

日本一マニアック(?)なエグザンティア
シートとサスが極上の走り演出
時間を超越したキャラクター

日本一マニアック(?)なエグザンティア

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)
photo:Koichi Shinohara(篠原晃一)

ここを訪ねる人は勇気や好奇心が旺盛な人に違いない。

茨城県下妻市にあるモダンサプライガレージの筑波ファクトリーは、一見廃車になってしまったシトロエン車のジャンクヤードのように見える。

前期型よりいくぶん立体的になったフロントマスク。車高は室内のレバーで4段階に変化させることができる。これは標準の車高で、上から2番目の高さ。
前期型よりいくぶん立体的になったフロントマスク。車高は室内のレバーで4段階に変化させることができる。これは標準の車高で、上から2番目の高さ。    篠原晃一

だがひとたびエンジンに火が入ると、地面に這いつくばっていた車体がムクムクと起き上がり(車高が高まり)はじめ、生気をみなぎらせるのだ。

モダンサプライがストックしているエグザンティアは実走可能なものから、部品取りまでけっこうな数が存在する。中でも今回のお目当てである1995年式、シルバーのSXは最も魅力的な1台といえる。

日本に正規輸入されたエグザンティアは全てATモデルだが、この個体は過去のマニアックなオーナーの希望により5速マニュアル・トランスミッションに換装されているのである。

オドメーターに刻まれた23万kmという走行距離も、この個体がシトロエン・マニアを惹きつける強い魅力の持ち主であることを裏付けている。

さっそくキーを捻り、エンジンを掛けると、すぐさまベタベタだった車高が変化しはじめる。

「血圧」が上がるまでの間、少しだけ待つのはハイドロ・シトロエンのたしなみである。メーター脇のチェックランプが消えたことを確認して、走り出してみる。

 
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