最高のAMG GT メルセデスAMG GT R プロに試乗 さらなる高みも目指せる

2019.11.30

違和感の残るハンドリング

しかしそれがうまく機能していない。システムがしばしば予測しない制御が入り、実際のドライバーと前後タイヤとの位置関係と、クルマの反応とが一致しないことになる。操縦と反応が、完全に心地よく同調したようには感じられない。

むしろ横方向の剛性を高め、俊敏性を良くしようとしたGT R プロの場合、印象としては若干悪化した向きすらある。ランナバウトや交差点でステアリングホイールを大きく切り込んでいくと、伝わってくる手応えの変化にも驚かされる。

メルセデスAMG GT R プロ
メルセデスAMG GT R プロ

切り始めはステアリングにしっかりとした重さと感触がある。しかしダイナミック・モードでスピードを上げたり、荷重を加えていくと、それらが失われる。

チャレンジングな道で、素晴らしいドライバーズカーとしての輝きを増そうという場面で、残念ながらGT R プロは扱いが難しく感じられるのだ。ある領域までは素晴らしい走りをするのだが、予測の難しさが顔を出し、気持ちを削がれてしまう。

メルセデスAMG GTの最高のクルマが欲しいのなら、GT R プロを選んで間違いないだろう。宝石の原石状態だったGTに磨きをかけ、明確な進化を感じさせる輝きを得ている。ブランドのイメージと同じように。

フロントにV8エンジンを搭載したホットロッド的なマシンとして、これほど綿密に設計され、優れた動的性能を得ているクルマは他にない。現代のスーパーカーの運転のしやすさに飼いならされたドライバーにとって、AMGの少しやんちゃなハンドリング性能には、新鮮さを覚えるかもしれない。

 
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