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【戦後の高級サルーンを遺す】ベントレーとアームストロング・シドレー 後編

2019.12.15

100字サマリー

混迷の英国から誕生した、ベントレーMkVIとアームストロング・シドレー・サファイア346という2台。重役に束の間の休息を与えた、高級なミドル・サルーンでした。極めて状態の良い2台を所有するオーナーは、次代への継承を心配しています。

もくじ

時間と費用を掛けて維持してきた2台
スフィンクスのマスコットにジェットエンジン
現代的な雰囲気のアームストロング・シドレー
ベントレーMkVIの余裕のある走り
確かなオーナーへ受け渡したい
2台のスペック

時間と費用を掛けて維持してきた2台

text:Martin Buckley(マーティン・バックリー)
photo:Luc Lacey(リュク・レーシー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
今回取材したベントレーMkVIとアームストロング・シドレー・サファイア346は、その独創性と歴史で、比較対象として面白い。

どちらも、エンスージァストでジャガーの専門家でもある、ロバート・ヒューズが所有する。これまでに相当な時間と費用を掛けて、2台のクルマを維持してきた。特に走行距離2万2530kmのサファイア346への思い入れは強い。

アームストロング・シドレー 3.4/346(1953年〜1959年)
アームストロング・シドレー 3.4/346(1953年〜1959年)

6ライト・ボディのサファイア346オートマティックは、1990年代初頭まで現役で、オーナーが亡くなったのと同時に休眠。オーナーの娘に引き継がれ、2015年にヒューズのガレージにやってくるまで、何度も修復を受けていた。

エンジンはリビルトされ、エンジンルームもリフレッシュ。ボディの塗装は一度剥がされ、塗り直されている。インテリアも丁寧にレストアを受けている。ウッドパネルはオリジナルを用いて丁寧に磨き込まれ、若返った。

レザーシートは特注のシートカバーで覆われ保護されていたが、オリジナルのカーペットは虫食いで傷んでいた。ヒューズは新しいものに張り替えず、コストを惜しまずカーペットとラグを修復に出した。

仕上がったサファイア346は、2019年7月に開かれたアームストロング・シドレー・オーナーズクラブ・センテナリー・ラリーに参加。103台がエントリーしたが、ベスト・サファイア賞とベスト戦後シドレー賞をダブル受賞している。

一方のベントレーMkVIは6年前に入手したそうだ。1952年式で、走行距離は9万9800kmほど。1家族によって大切に所有されてきたクルマで、小さい荷室に大きなエンジンを搭載した珍しいベントレーだ。

 
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