【地味な1980年代のセダン】プジョーとフィアット、クライスラー 後編

2019.12.22

サマリー

プジョー504、フィアット132、クライスラー2リッターといえば、1980年代の欧州ビジネスマンの足だった。主役に登ることはなかったとしても、自動車の発展と進化を刻んできたヨーロッパ生まれの3台を振り返ります。

もくじ

カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた504
2006年まで生産が続けられたプジョー
アフリカへ部品を探しに行くことも
欧州大陸の洒落た雰囲気を持つ132ベリーニ
3台のスペック

カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた504

text:Andrew Robrts(アンドリュー・ロバーツ)
photo:John Bradshaw(ジョン・ブラッドショー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
フィアット132ベリーニのオーナー、ニコルソンはキャリアを積んだビジネスマンの楽しい移動手段にはピッタリだと考えている。「乗り心地も操縦性も優れています。初期の132に改良を加えられているので、恐らく2.0Lモデルの方が走りは良いと思います」

「ドライビングポジションは、当時のイタリア車らしくペダルが手前に付いています。でも、ラッキーなことに自分は足が短いのでピッタリです」

プジョー504GL(1968年〜1983年)
プジョー504GL(1968年〜1983年)

プジョー504の方は、技術力に惹かれるエンスージァスト向けのクルマかもしれない。1968年9月12日に発表された504は、8年のモデルライフを終えた404の跡継ぎだった。シトロエンID20やルノー16TS、あるいはメルセデス・ベンツW115などのライバルでもあった。

当時の自動車雑誌では、4輪ディスクブレーキにラック・アンド・ピニオン式のステアリング、プジョーならではの細部へのコダワリにあふれている、と高く評価。AUTOCARでも、「ヨーロッパで最も優れたツーリングモデル」として称賛したほか、1969年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれている。

発売当初は1.8Lエンジンのみだったが、1970年になると2.0Lエンジンが追加。今回ロバート・ハッソンに持ってきてもらった1972年製のプジョー504は、レザー内装がおごられたGLグレードだ。ボディはイタリア人のデザイナー、アルド・ブロヴァローネが手掛けている。

「504には幅広いモデルが用意され、肘掛け椅子のような快適な乗り心地が味わえます」 とハッソンは話す。今ではクーペやカブリオレよりもサルーンの方が珍しく思えるが、1980年代初頭は黄色いシトロエン2CVと並んで走る504の4ドアサルーンが、英国でも一般的な光景だった。

 
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