結論　★★★★★★★★★★

ファストラック・ツーはただものではない。このマシンと過ごす時間は楽しくてエキサイティングだ。しかも、それを設計し、組み立て、走らせているエンジニアとの出会いもまたそうだった。

JCBはこのプロジェクトのために、少数精鋭の若いティームを組織した。ちょうどランボルギーニで、才能ある若いエンジニアやデザイナー、テストドライバーが集い、ミウラを開発したときのように。

雑誌やテレビで話題になったり、JCBWFTのハッシュタグをつけてSNSでポストされたりすることも大事だが、下手をしたらその速度記録以上に重要なのがスタッフの経験だ。

JCBは、世界最速のトラクターが宣伝ツールになると考えてはいるものの、技術面でもそのメリットは非常に大きい。農業や建設の機器の分野では、スタイリングやマーケティング、広告よりもエンジニアリングが重視される。

速度記録はもちろん、機械的にも技術的にも満点。もしトラクターで250km/hを出したいと思ったら、ほかの選択肢はない。

担当テスターのアドバイス

リアタイヤに足をかければ、強度の低いボディを踏まなくてもキャビンに乗り込める。とはいえ、小さくてもステップが備わっていればもっと楽なのだが。

ガラスからプレキシガラスに置き換えられてもドアキャッチは流用された。また、ドアにはテープ留めの脱出ハッチが追加された。

改善してほしいポイント

・乗降用ステップは欲しい。
・もう少し許容範囲を広げて欲しい。
・大型ヒッチを装備して、牽引での記録にもチャレンジを。

画像　JCBファストラック・ツーとライバル　全25枚