【英国初の高速道路を闊歩】ヒーレー3000とジャガーMk2、フォード・ゼファー 後編

2020.02.01

サマリー

ロンドンからリーズまでを結ぶ英国初の高速道路、M1。英国の自動車産業に革命をもたらし、オースチン・ヒーレーやジャガー、フォードへも大きな変化を与えました。当時の3台を並べてみると、1959年のM1の様子もよみがえるようです。

もくじ

警察に選ばれたフォード・ゼファー
ミニカーになるほど浸透したパトカー
高速道路が及ぼした英国への変化
変化へ滑らかに対応していた2台
3台のスペック

警察に選ばれたフォード・ゼファー

text:Andrew Robrts(アンドリュー・ロバーツ)
photo:James Mann(ジェームズ・マン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
高速道路のM1に先駆けて、長さ115kmのプレストン・バイパスが開通すると、警察は一般道でも変わらず高速で走行するクルマの取り締まりに忙しくなった。道路建設に携わったレイン・コンストラクション社は、完成した高速道路をサーキットのように走る危険性を、ドライバーへ警告する義務が生じた。

英国では1960年まで車検制度が存在しなかった。ベッドフォードシャー警察は、エンジンが丸ごと路面に転がり落ちたクルマに対応することもあったという。

フォード・ゼファーMkII エステート(1959年〜1962年)
フォード・ゼファーMkII エステート(1959年〜1962年)

英国市民は、陽気な雰囲気で作られた安全啓蒙映像を無視。高速道路のM1を、歩いたり、逆走したりした。中央分離帯はなく、Uターンも無理ではなかった。

だが文化歴史に詳しい作家、ジョー・モランも記しているが、警察官もかなりのルール違反を犯していた。一般市民は、警察官の行動を真似ていたに過ぎない側面もある。

スピードにとりつかれた市民を取り締まるため、M1の開通した地域の警察には、フォード・ゼファーMkII ファーンハム・エステートが配備された。今回の1961年式フォードも、ハートフォードシャーのパトロールカーとして活躍していたクルマだ。

1956年当時、フォードにはMkII コンサル、ゼファー、ゾディアックの人気3兄弟がいたが、警察にはゼファーが人気だった。警察車両として、EDアボット社によりステーションワゴンへと変更されている。

大きくなった荷室には、パンク修理キットや12本の三角コーン、牽引チェーン、赤色バッテリーライト、救急キット、オレンジ色の安全チョッキ、シャベルに消化器、警告標識などが積まれた。連続した高速走行で燃費が悪化することを理解していなかったドライバーのために、ガソリンの携行缶も搭載していた。

 
最新試乗記

人気記事