【比較試乗】スズキ新型ハスラー NA/ターボの走りは? 内装/安全装備を評価 

公開 : 2020.02.07 05:50  更新 : 2021.10.11 13:50

エンジン/運転支援装備は?

新型ハスラーが搭載するエンジンは2タイプ。自然吸気の657cc直列3気筒(49ps)と、658ccのターボ付き直列3気筒(64ps)がそれだ。

R06D型と呼ばれる自然吸気エンジンは、今回新開発されたもので、デュアルインジェクションやクールドEGRなど、スズキ軽として初の技術を使用することなど話題性は大きい。さらにすべてのエンジンにはマイルドハイブリッド・システムが組み合わされ、R06Dエンジンを搭載する「ハイブリッドG」と「ハイブリッドX」のFWDモデルではJC08モードで30.4km/Lという好燃費が実現されている。

スズキ・セーフティ・サポートの全方位モニター用カメラによる3Dビュー(全方位モニター付きメモリーナビ装着車、全方位モニター用カメラ装着車)
スズキ・セーフティ・サポートの全方位モニター用カメラによる3Dビュー(全方位モニター付きメモリーナビ装着車、全方位モニター用カメラ装着車)

マイルドハイブリッドは最高出力で2.6ps(自然吸気)、3.1ps(ターボ)のエレクトリックモーターを使用するものだ。組み合わせられるミッションはCVTとなっている。

運転支援システムやインフォテインメントシステムの充実も素晴らしい。運転支援に関しては予防安全技術として最新世代の「スズキ・セーフティ・サポート」を導入。

非装着車がメーカーオプションとしてカタログに載るのは残念だが、デュアルカメラブレーキサポートと後退時ブレーキサポートからなる衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能(NAを除く)、後方誤発進抑制機能、車線逸脱抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、標識認識機能、全車速追従式アダプティブ・クルーズコントロール(NAを除く)等々からなる、軽自動車としては最高水準の運転支援システムなどが搭載されているのだ。

軽量衝撃吸収ボディのTECTも見逃してはならない衝突安全技術といえる。エアバッグは運転席、助手席に加えてサイドとカーテンも標準。これで自然吸気モデルでも同等の運転支援装備が搭載されるようになれば、日本の軽自動車は、真に世界に誇るべき存在となるのだろうが。

どんな感じ?

「スズキ・ハスラーが、もうフルモデルチェンジなのか……」

その発表会、そして試乗会の案内を手にした時、初代ハスラーがデビューしたのは、まだ数年前の話じゃないかと考えた。もしかしてマイナーチェンジなのかもしれないな。そう思って調べてみたら、初代ハスラーのセールスが本格的にスタートしたのは2014年。それから実に48万台ほどのセールスが達成されていた。

リアクォーターガラスが追加された後席まわり
リアクォーターガラスが追加された後席まわり

それでも初代ハスラーに古さを感じさせなかったのは、その若々しく、また時にはスポーティで、また可愛らしくも見えるエクステリア・デザインと、それを使ったら何ができるのかという新しいライフスタイルを考えるという楽しみがあったからなのだろう。

フルモデルチェンジを受けて誕生したセカンド・ジェネレーションのハスラーもそうだが、カタログと同じくらいに楽しいのは、そのアクセサリー・カタログ。好みのものをどれもこれもと選んでいくと、最終的には軽自動車とは思えないプライスにはなってしまうけれど、それは輸入車の世界などではよくある話だし、何より遊びの楽しさには変えられない。

ディーラーにハスラーを見に行ったら、必ずこのアクセサリー・カタログを手にしてほしい。ちなみにその厚さはカタログとまったく同じ、全43ページもある。

記事に関わった人々

  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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