【伝説のミウラがアルプスへ】ランボルギーニ・ミウラP400 ミニミニ大作戦 前編

2020.02.16

スタントドライブを担当したモルッツィ

黒いロング・レザーコートの下には、ランボルギーニ・ブランドのVネックセーターを着こなす。モルッツィは今もオシャレ。きらめく目はエネルギッシュだが、どこか神経質。イタリア人らしく手振りが多い。

その手で、ミウラのステアリングホイールを操る。敬意を払い、計画的にレザー巻きのリムを撫でるように握る。タイトなコーナーが続くにも関わらず、両腕がクロスすることはない。

ランボルギーニ・ミウラP400
ランボルギーニ・ミウラP400

この手は、劇中でドライバーにクローズアップした時に映る手でもある。どこかで見覚えがあると思った。「カメラマンは助手席に座っていました。できるだけ後ろに座るようにお願いされました」 と振り返るモルッツィ。

「映画が公開された1969年に、ちょうどわたしが結婚し、婚約者と映画を見に行きました。彼女はわたしが出演していることは知らなかったのですが、オープニングシーンを見て、アタナの手ね、とこちらを向いて声を上げたのが忘れられません」

タイトルが覆いかぶさるように表示されているが、ミウラの走行シーンは4分ほど続く。渓谷で終りを迎える前、マフィア役を演じた俳優のラフ・ヴァローネからリースをたむけられる。

映画の山場の1つだった。クインシー・ジョーンズが作曲したサウンドトラックと、白日夢のような映像。突然迎える結末が、強い衝撃を与える。映画監督のピーター・コリンソンが考えた、印象的なシーンだ。

映画のエンディングも、ミウラの終わり方と近いものがあった。だが、ミウラP400の素晴らしさを再確認するために、もう一度グラン・サン・ベルナール峠を走る価値はあるだろう。

 
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