【伝説のミウラがアルプスへ】ランボルギーニ・ミウラP400 ミニミニ大作戦 後編

2020.02.16

サマリー

イタリアの生んだ最高傑作のひとつ、ランボルギーニ・ミウラ。映画「ミニミニ大作戦」のオープニングへ出演したオレンジ色のミウラは、長年所在不明でした。今回レストアを終え、名シーンと同じアルプスの道に咆哮を響かせました。

もくじ

鍵を握ったホワイトレザーのシート
ガンディーニの手による最高傑作
宇宙船のようなインパクトがあった
番外編:伝説マシンのレストア
ミウラの持つ歴史こそが重要

鍵を握ったホワイトレザーのシート

text:Alastair Clements(アラステア・クレメンツ)
photo:Olgun Kordal(オルガン・コーダル)/Paramount Pictures(パラマウント・ピクチャーズ)/David Wynn-Jones(デビッド・ウィン・ジョーンズ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
「白いシートが汚れると困るので、工場へは違うシートを入れるようにお願いもしていました。でも、映画の中でもヘッドレストは白です」 とミニミニ大作戦に出演したミウラを、モルッツィが振り返る。

このシートは、クルマの履歴を確認する上でとても重要なポイントだ。初期の多くのミウラと同様に、シャシーナンバー3586番のミウラにも、当初シートはブラックビニールが指定されていた。だがシャシーナンバー165番からは、ホワイトレザーをオプションで選べるようになっていた。

ランボルギーニ・ミウラP400
ランボルギーニ・ミウラP400

ブラックビニールだったシャシーナンバー3586のミウラも、途中でホワイトレザーへ変更される。1968年6月に製造されたミウラで、ロッソのボディは3台。その中でホワイトレザーのオーダーは1台のみだったのだ。

見事映画の冒頭シーンを演じきったシャシーナンバー3586は、1968年7月2日にローマのディーラーへと届けられた。7名のイタリア人が順にオーナーとなり、2013年にフランスへ移る。

販売を仲介したエリック・ブルタンが、珍しい色の組み合わせに気づき、映画の出演車両ではないかという噂が浮上。その後、英国人オーナーとなったキース・アシュワースとイアン・ティレルが、調査を行っている。

2018年後半にミウラはリヒテンシュタインへ移り、現オーナーのフリッツ・カイザーが手に入れる。以前の調査を手がかりに、更に詳細に検証が進められた。

過去の経緯はどうあっても、多くがブラック内装なこともあり、ホワイトレザーが車内を引き立てている。ステアリングホイールの正面には巨大なレブカウンターとスピードメーター。ダッシュボードの中央には、ドライバーの方をわずかに向いて、補助メーターが6つ並ぶ。

 
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