【伝説のミウラがアルプスへ】ランボルギーニ・ミウラP400 ミニミニ大作戦 後編

2020.02.16

ガンディーニの手による最高傑作

トンネルが近づくと、モルッツィは天井を探り、ミウラのヘッドライトを立ち上げる。映画の中でミウラに牙を剥いたブルドーザーは、谷の下の工事現場から持ってきたものだった。今回は映画撮影とは違うから、怯える必要はない。

ヘアピンで片輪をバーストさせ、エンジンの回転数を上下させ、ワインディングは標高2480mの辺りで開けた。小さな目印が、スイスとの国境だと教えてくれている。1968年と同じように、今回もドライブはここで終了。

ランボルギーニ・ミウラP400
ランボルギーニ・ミウラP400

「仮ナンバーだったので、撮影時はスイスまで入国できなかったんです」 山々にかかる霧にフォトグラファーは目を奪われているようだが、もう一度ミウラの美しさを味わう。巨大なフロントセクションと、クラムシェルのリアカバーを跳ね上げる。

軽量化のために沢山の穴が開けられたシャシーがあらわになる。「ミウラの父は、ダラーラだったと思います」 モルッツィがつぶやき、才能あふれるエンジニアに敬意を示す。

確かに、不自然なほど低いボディは大きな成果だといえる。コンパクトで優れたパッケージングも素晴らしい。V型12気筒エンジンが、トランスミッションの上に横向きで搭載されていることが、大きく貢献している。ミニと同じ、といったら怒られるだろうか。

送れて登場したSとSVは、パワーが増強されリアトレッドも拡大。太いタイヤと大径ブレーキが組み合わされ、ドライバーからの支持は高い。しかし、オリジナルのP400が備える、ピュアなボディラインを楽しむことはできない。

ヘッドライトの上に生えるまつげ。そこからしなやかに伸びやかに広がるボディシェイプは、マルチェロ・ガンディーニの手から生まれた最高傑作といって良いだろう。

 
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