【60年ぶりに姿を現したクーペ】タルボT26グランドスポーツ チェコで復活 後編

2020.02.22

100字サマリー

アメリカにひっそりと隠れていたのは、ジッパーキングがオーダーした、1949年製のタルボ・ラーゴT26グランドスポーツ。発見後にチェコ人によって丁寧なレストアが施されると、大西洋間で大きな話題を呼ぶクラシックとなりました。

もくじ

修復を受けずに50年間保管されていた
過去の写真を拡大し細部を確認
ホイールカバーは型から作り直し
念願のペブルビーチ・コンクールへ出展
コーチワークのボディを持つスポーツカー

修復を受けずに50年間保管されていた

text:Mick Walsh(ミック・ウォルシュ)
photo:James Mann(ジェームズ・マン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
フィゴーニが生んだクーペ、タルボ・ラーゴT26グランドスポーツはチェコの街へと運ばれると、調査と分解が始まる。「ほとんどレストアされていなかったことは幸運でした。前に手を付けようとした専門家は、余りにも工数が多すぎると判断し、そのままの状態だったんです」 とクデラが説明する。

「むしろ、フロントにダメージがあったことは幸運だったかもしれません。別の部分なら修復されていて、倉庫に入ったままということはなかったはずです」

タルボ・ラーゴT26グランドスポーツ・クーペ(1949年)
タルボ・ラーゴT26グランドスポーツ・クーペ(1949年)

初めにボディーをシャシーから降ろし、シャシーが曲がっていないことを確認した。だが、サポート部分に予期せぬ費用が掛かった。「オリジナルのサポート部分は木製で、状態は良く、90%はリビルトして使っています」

「フィゴーニの職人の技術水準には感銘を受けました。イタリアのコーチビルダーとは異なりハンマーで叩くのではなく、英国製の成形用ホイール選び、アルミニウムを転がしてボディを成形しているのです」

インテリアは完全にオリジナルのままだった。レザートリムはカリフォルニアの太陽の光で傷んでいたが、装飾の下の部分から、オリジナルの色を探し当てた。特徴的なメーターやスイッチ類、ステアリングホイールは取り外し、仕上げ直した。

サイドシルの部分など、真鍮製のクローム・ボディトリムは多くが残っていたが、ダメージを受けていたフロント部分はチャレンジングな課題だった。「箱の中にオリジナルのフロントグリルのトリムは一部は見つけましたが、残りはワークショップで自作しました」

 
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