【5.2L V12か2.0L 直4か】ジャガーXJ-Sとロータス・エリート 1970年代のGT 前編

2020.06.06

高い価格に賛否両論のデザイン

英国ではなく、ドイツ・フランクフルトでの発表は、国際的な志向を映している。インパクトのあるキャッチコピーを用いた、大規模な広告展開が打たれた。「1975年9月10日、モデナとシュツットガルト、トリノは、ブラックデー(不吉な日)になる」

確かに、1975年に登場したジャガーXJ-Sは、大物といえるクルマだった。上昇するガソリン価格と厳しくなる速度規制にあって、4.9km/Lの燃費と、246km/hの最高速度は、時代錯誤に受け止められた。

ジャガーXJ-S/ロータス・エリート
ジャガーXJ-S/ロータス・エリート

XJのフロアパンを短くし、剛性を高め、ロングノーズ・ショートデッキのボディを載せているXJ-S。サスペンションもXJのものだ。エキゾチックなジャガーは、スタイリングの好みも別れた。

それまでジャガーの工場から生まれたクルマとは、一線を画すボディデザインだった。特に賛否両論となったのが、リアクォーターのフィンのように立ち上がったピラー、フライング・バットレス。

エンジニアのマルコム・セイヤーは、ファッションではなく、空力的な目的で付加した。楕円形のヘッドライトと、無骨な黒いバンパーも、強い個性を構成している。低くかがんだスタンスとプロポーションは、ジャガーらしくもある。

XJ-Sの価格も、従来のジャガーを塗り替えた。当時9000ポンドという数字は、欧州大陸の主なライバルモデルに並ぶか、それ以上の金額だった。

 
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