【立派になりすぎた?】フォルクスワーゲン・ゴルフGTI ゴルフRある今、「伝説」の存在価値は?

公開 : 2020.07.04 05:50  更新 : 2021.10.11 14:50

GTI 存在感が全く薄れぬワケは?

理由はやはり、ゴルフGTIが「一番良いゴルフ」だからではないだろうか。

GTI TCRやゴルフRは、確かにGTIより速い。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTIパフォーマンス
フォルクスワーゲン・ゴルフGTIパフォーマンス    神村 聖

だがデイリーユースでそこまでの速さは必要ないというのが正直なところ。またそれらのモデルを手に入れることが出来る経済的余裕がある人は、ピュアスポーツカーなど他に多くの選択肢がある。

ゴルフGTIは「最も完成度が高い実用コンパクトカー」だからこそ、ゴルフのイメージリーダーとして今も輝いているのだ。

じつは5月13日に、ドイツのフォルクスワーゲン本社は、世界中のジャーナリスト向けに新しいゴルフ8のGTIに関するプレゼンテーションをリモートで行った。

そこでは新型GTIが、より低く、ダイナミックなデザインを纏い、エアロダイナミクスもさらに磨き上げられ、標準モデルで245psと37.7kg-mを発揮する2.0L直4ターボが搭載される事が明らかにされている。

またシャシーは、ウィッシュボーンやベアリング、スプリング、油圧ダンパーなどが見直され、一層の剛性アップや軽量化を実現。

また、電子制御式フロントアクスルロッキングディファレンシャルと電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」に加えて、アダプティブシャシーコントロール「DCC」を統合制御する「ビークルダイナミクスマネージャーコントロールシステム」と呼ばれる新開発シャシー制御システムも採用し、極めてニュートラルなハンドリングを実現したという。

このような進化はとても気になるが、もはやゴルフGTIにとって絶対的な速さは問題ではない。

確かに走りがスポーティである事は、ゴルフGTIにとって重要なキャラクターではある。

だが、それらがどのように調和し、毎日の移動をどれだけ豊かなものにしてくれるのかが大事なのだ。新型ゴルフGTIの日本上陸を大いに期待して待ちたい。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTIパフォーマンスのスペック

価格:484万円
全長:4275mm
全幅:1800mm
全高:1470mm
最高速度:218km/h
0-100km/h加速:-秒
燃費:14.0km/L(JC08)
CO2排出量:166g/km(JC08)
車両重量:1430kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:245ps/5000-6700rpm
最大トルク:37.7kg-m/1600-4300rpm
ギアボックス:8速オートマティック

フォルクスワーゲン・ゴルフGTIパフォーマンス
フォルクスワーゲン・ゴルフGTIパフォーマンス    神村 聖

記事に関わった人々

  • 神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 竹花寿実

    Toshimi Takehana

    1973年生まれ。自動車専門メディアの編集者やライターを経て、2010年春に渡独。現地でドイツ車とドイツの自動車社会を中心に取材、日本/中国/ドイツ語圏のメディアに寄稿。2018年夏に帰国、現在は東京を拠点に新型車や自動車業界、モビリティ全般について独自の視点で発信中。海外モーターショーの取材経験も豊富な国際派モータージャーナリスト。

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