【1990年代を沸かせた和製スポーツ】スープラにGTO、フェアレディZ 前編

2020.08.09

サマリー

1990年代に登場した和製スポーツ、三菱3000GT(GTO)とA80型トヨタ・スープラ、Z32型の日産300ZX(フェアレディZ)という3台。実用性と走行性能、タフなメカニズムを融合させ、多くの人に今も愛されています。

もくじ

存在感を示した和製ビッグクーペの3台
クライスラーとの共同で生まれた三菱GTO
特別扱いを受けるA80型スープラ
堅牢な2JZエンジンにナルシストな車内
快適な車内に柔軟なツインターボ・エンジン

存在感を示した和製ビッグクーペの3台

text:Chris Chilton(クリス・チルトン)
photo:Olgun Kordal(オルガン・コーダル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
1990年代初頭には、世界中で存在感を示していた日本車。北米ではホンダ・アコードが、販売台数トップの座をビッグ3、フォード/GM/クライスラーから奪い取るほど。

トヨタは洗練された新ブランド、レクサスを発表。欧州の高級ブランドを驚かせ、慌てさせた。マツダMX-5(ロードスター)は、手頃なスポーツカー市場を再燃。ホンダNSXは、従来のスーパーカーにつきものだった、信頼性の悪さを矢面にした。

日産300ZX(Z32型フェアレディZ)/三菱3000GT(GTO)/トヨタ・スープラ(A80型)
日産300ZX(Z32型フェアレディZ)/三菱3000GT(GTO)/トヨタ・スープラ(A80型)

その中で、影の薄いカテゴリーがあった。ビッグクーペだ。250km/hで突っ走れる、大きく元気なスポーツクーペ。それにいち早く気付き、新モデルで英国へ上陸したのは日産だった。

1969年にダットサン240Z、フェアレディZで英国へ進出していた日産。240Zは、日産の底力を示すクルマだった。大衆車だけでなく、世界を納得させる素晴らしいスポーツカーを作れることを証明した、1台だった。事実、北米では大ヒットを飛ばした。

初代の登場後、260Z、280Zへと改められ、S130型の280ZX、Z31型の300ZXへと、20年をかけてフェアレディZは進化を重ねていた。しかし、日本刀のようなキレの良さが薄れていた。ZはZzzzと、眠りにつくかのように思えた。

そんな雰囲気を一変させたのが、Z32型のフェアレディZ。滑らかなボディラインにワイドなシルエットをまとい、見るものを静かに威嚇する。リトラクタブルにも見える、固定式ヘッドライトの眼光が鋭い。

 
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