【すべてが先代以上】最新8代目 フォルクスワーゲン・ゴルフGTIへ試乗 後編

公開 : 2020.08.14 10:20

これまで以上に速く、これまで以上に快適

サスペンションの設定は、普段遣いも前提に、とても巧妙な設定を得ている。都市部などでの低速域では、流石に標準のゴルフと比べれば硬い。しかしスポーツ・モードを選んでいても、乗り心地にはしなやかさがある。

VDMシステムと、XDS、DCCの相乗効果により、ダンパーの調整速度は従来より高速化されているから、姿勢制御も向上している。乗り心地も良くなり、路面を問わず落ち着いた印象も与えてくれる。

フロントが340mm、リアが310mmのディスクを付けるブレーキも優秀。ブレーキペダルを踏んだ感触も良好で、力を込めるほどに確かな制動力を引き出せる。ABSの介入も改められたようだ。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTIは、このクラスで熟成された選択肢であることに変わりはなかった。これまで以上に速く、ドライブ・モード次第ではこれまで以上に快適。洗練性も見事だ。

ルックスの差別化がもう少し強く、インテリアの知覚品質やエグゾーストノートの興奮度などが改められれば、訴求力は一層高まるはず。でも、フォルクスワーゲンはドライバーの望みを理解している。ホットハッチのトップを、44年守ってきた経験は強い。

2020年末までには、289psを獲得したゴルフGTIクラブスポーツも登場予定ではある。とはいえ、標準のゴルフGTIも、確実な進歩を獲得していることは間違いない。

ドライビング体験だけではない。すべての面で、先代より優れているといって良い。

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI(欧州仕様)のスペック

価格:未定
全長:4284mm(標準ゴルフ)
全幅:1789mm(標準ゴルフ)
全高:1456mm(標準ゴルフ)
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:6.3秒
燃費:−
CO2排出量:−
乾燥重量:1448kg
パワートレイン:直列4気筒1984ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:245ps/5000-6500rpm
最大トルク:37.6kg-m/1600-4300rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

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