サーブ、EVメーカーとして復活

公開 : 2012.06.14 13:28  更新 : 2017.06.01 00:55

昨年破産を申請したサーブが、日中複合の投資会社からの出資を基に立ち上げられたベンチャー企業、ナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン(NEVS)によって買収されたことが明らかになった。そして、サーブは新たにEVメーカーとしての、第一歩を歩み出すこととなる。

新しいサーブのEVモデルは、9-3をベースとしたものとなるとNEVSはコメントしている。そして、それは2013年の末にはスウェーデンのトロルヘッタン工場からリリースされることとなる。

サーブは、スウェーデンの自動車メーカーが持つ専門知識と、日本のEV技術を複合して、伸びゆく中国市場に向けてEVを提供したいと、NEVSのボスは語っている。そのバッジの使用については、現在スカニアとサーブの弁護側と交渉中であるという。

本日行われた記者会見で、サーブが昨年破産申請をした時点で販売していた9-3と、開発中だったフェニックス・プラットフォームの権利を買い取ったとNEVSは発表した。しかし、9-5および9-4x SUVの権利は含まれていない。

フェニックス・プラットフォームは、新しいEVのベースとして使われる。NEVSはサーブ9-3をベースとしたeパワーというモデルの生産をスタートさせる。その9-3eパワーは既に2年前に公開されているモデルだ。

184bhpの電気モーターを、フロアに置かれた35.5kWのリチウム・イオン・バッテリーで駆動する。0-100km/hは8.4秒。-30度の温度でもフルパワーを出すことが可能だとサーブは語っていた。

NEVSの創始者のひとりでスポークスマンを務めるカイ・ヨハン・チャンは、香港がベースで、中国で28のバイオマスの発電所を稼動させているナショナル・モダン・エナジー・ホールティングスが大株主であると認めている。また日本のサン・インベストメントのバックアップもあるという。サン・インベストメントは、グリーン・テクノロジーの専門でもある。

NEVSは既に長期的な資金提供が確保されているので、サーブ再生の心配事はないとしている。

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