ルノー・クリオ4デビュー

公開 : 2012.07.04 13:40  更新 : 2017.06.01 00:59

今年の9月に行われるパリ・モーターショーで一般に公開されるルノー・クリオ4が発表された。ローレンス・ヴァン・デ・アッカーによるルノーでの最初の作品となるクリオ4は、前モデルよりも、すぐにクリオだと認識できるデザインを持ち、高級志向となったモデルである。それは第1世代、第2世代のモデルでは成し遂げられなかった課題だ。

ちなみに、英国でのクリオの販売は、2002年には86,000台だったのに対し、2011年は21,000台という数値に留まっている。

長く低くワイドになったシャシーは、現行モデルのものをアップデートしたもので、フロントがマクファーソン・ストラット、リアがトーション・ビームという構成だ。しかし、構成こそ同じものの、ルノーの小型車のプログラム・ディレクター、ブノワ・ブーシャードによれば、ホイールベース、トレッドなどの変更もあって”かなり大掛かりなアップデート”だという。特に電動アシストの付いたステアリングは、本当にアップグレードされたという感覚を与えるためにかなり精度を高めたという。

クリオ4は5ドア・ボディのみが造られる。新しいルノーのコーポレート・フェイスを持つ第1号となるクリオは、大きいルノーのバッジと統合されたグリルとヘッドランプを持つ。フレアしたリア・ホイール・アーチは、コンセプトカー、DeZirの影響を受けている。これは、ヴァン・デ・アッカーが推し進めている”セクシーさとスポーティさの融合”を強く表している。また、リア・ドアのハンドルはCピラーに埋め込まれている。

クリオ4のデザインは、3ドアを買ったかもしれない人々を安心させ納得させるデザインだと、プーシャードは主張している。

もちろんその価格がこの新しいクリオ4の運命を左右する重要な要素だ。ルノーは1,000ポンド(12.5万円)ほど、前モデルよりも安い価格を設定することになりそうだ。プジョー208と戦うために、ベース・モデルは10,500ポンド(132万円)以下という3気筒モデルを用意している。

ボディ・カラーと異なるサイドのアクセントが特徴的だが、サイド・ストライプだけでなく、ディフューザー、デカール、インテリア・カラー・パネルにもバラエティに富んだカラーが選べるようになっている。

そのキャビンは劇的に高級志向になっている。クリオ3では、ベース・モデルがチープなダッシュ・レイアウトであったことに批判が集まったが、新しいクリオ4ではミッド・レンジ以上のモデルには7インチのタッチ・スクリーンが標準装備となる。このタッチ・スクリーンは、Rリンクと呼ばれる情報エンターテイメント・システムで、ルノーとトム・トムによって共同開発されたもの。オプションとしてインターネット接続やテキスト・スピーチ・システムなどが利用できるという。また、ベーシック・モデルであっても、ブルートゥースと標準的なラジオ/CDは装備される。

様々な材質のフィニッシュが選べ、なおかつエクステリア・カラーと合わせたインテリア・カラーが選べたり、ソフトタッチのダイヤルの採用など、クリオ4が高級志向に応えるべく工夫がされている。そして、安全性はファイブスターが確保されている。

エンジンは、エコ志向としては3気筒0.9リッター・ターボ・ガソリンと、かなりリファインを受けた4気筒1.5リッター・ターボ・ディーゼルが用意される。共に出力は90bhp前後だ。

この3気筒0.9リッター・ターボ・エンジンは、エネジーTCe90と名付けられたもので、クリオで初めて搭載されるエンジンだ。1.4リッターのノーマル・アスピレーションに相当するとルノーではコメントしており、2000rpmで90bhp、13.7kg-mを発揮。燃費は23.3km/l、CO2排出量は99g/kmという数値を持つ。

1.5リッターのディーゼルは、22.4kg-m/1750rpmのトルクを持ち、より経済性を重視したエコ2モデルの場合、31.2km/lの燃費と83g/kmのCO2排出量をマークする。その数値は、フォードフィエスタ・エコネティックよりも良い。

1.2リッターの4気筒ターボ・ガソリン・エンジンは、トップ・モデルに搭載される予定で、6速のデュアル・クラッチが組み合わせられる。このデュアル・クラッチはディーゼルにもオプションで用意される。

ルノー・クリオ4の最初のデリバリーは2013年前半の予定だが、10月から予約を受け付けるという。

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