スマート・ビジョンEQ 自動運転EV シティカーの未来形 フランクフルト

公開 : 2017.09.13 06:10  更新 : 2017.12.14 12:40

充電まで自動化 自動運転のEVトラックも準備中

スマートがほのめかすのは、将来的にEV専用モデルを、メルセデス・ベンツが新設するサブブランドのEQに組み込むというプランで、これは来年のジュネーブ・ショーで正式発表されると見られる。その最有力候補であるビジョンEQフォーツーは、電気モーターと30kWhのリチウムイオン電池をリアに積み、300kmを優に超える航続距離を実現するという。

利用者がいないときは、自動で充電場所までたどり着くことも想定されている。そこでは電磁誘導充電でチャージするため、プラグの差込は不要。無人運用が可能になる。

「コネクティビティにより、クルマの手配と利用がスマートフォンを介して行えます」と言うのは、ダイムラーのディーター・ツェッチェ会長だ。

「このスマートはグループ単位で運用され、長距離の移動もできるようになるでしょう。夜間の配送業に使うには、スマートは明らかに輸送量が足りませんが、近いうちに完全自動運転の電力を用いたふそうトラックも発表する準備があります」

相乗りOK? 新時代のコミュニケーションツール

この新型2シーターのキーとなる要素は、曲線的なヘッドライトと大型の台形グリルを用いた、新解釈のフロントエンド。どちらも黒いパネルディスプレイが組み込まれ、これにより将来のモデルは、コミュニケーションとパーソナライゼーションを強化できるとスマートでは主張する。乗員が近づくと、ヘッドライトはまばたきするようなグラフィックを映し、グリルにはメッセージが表示される。

スマートが予測する将来の都市モビリティは、スマートフォンで呼び出せて、メルセデス・ベンツのEQ Cコンセプトにも多用されたブラックパネル技術によりカーシェアリングのユーザーだけでなく、道行くひとびとに対してもメッセージを表示できるようになるという。

ブラックパネルのモニターは、乗員がひとりかふたりか表示することもできる。スマートが提案するのは、相乗りで利用したいユーザーが、セーブされたプロフィールや旅行プランを通じて他のユーザーとコンタクトを取ること。その場合、リクエストを受けるか断るかは、先にクルマを利用しているユーザーが決定できる。

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