「自動車産業で最も力のある英国人」 BMW AG上級副社長 引退前のインタビュー

2017.11.19

リスクの高さ=イノベーション

混乱はしばしば、新たな競争相手の出現や新しいオーナーの登場という形でやってくるが、ロバートソンはそんな機会を笑顔でしっかりと捕らえるようになった。ご存知のように笑顔は幸せを意味する。

「わたしは楽観主義者なんです。あなたもマーケティングをやってみる必要がありますね」と彼は笑顔で言う。

「本来、クルマの組み立てはとても複雑で大変なものです。でもその複雑性こそが大きな競争を育て、莫大な投資を要求するのです。とてもリスクの高い産業ですが、でも裏を返せば、毎日イノベーションの最先端にいるわけです。われわれもそこから利益を得るし、社会もそこから利益を得る。とてもエキサイティングです」

競争を楽しみ、機会をしっかりと捕まえるロバートソンは、同時に、自分のことをしきたりや因習を破るのが好きな ―控えめに言うと、感情や慣習ではなくロジックで物事を決めていくのが好きな― 男だと思っている。

ランドローバーをいち早くBMWの傘下に編入し、BMWの南アフリカ工場を信じがたい品質レベルに引き上げ、CEOとしてロールス・ルイスの名声と新生ファントム以降のラインアップを再構築し、15,000人以上のチームを指揮して売り上げ記録を何度も書き換え続けているのは、こんな男なのだ。

「必要だった決断のいくつかは、大きなものでした。しかし直感を信じ、最悪でも職を失うだけだということが理解できれば、肩の荷も少しは軽くなるというものです」と彼は言う。

「始まったばかりのころ、ロールス・ロイス・ゴーストを一例に、社内には別の方向に進むべきだと強く主張するひとたちもいました。しかしわたしには開発チームの才能がわかっていたし、その判断を信頼しました」

引退間際になっても未来を熱く語るロバートソンは、電動化、コネクティビティ、そして自動運転は100年に1度の変革だという。

 
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