クラシックカーは「金の鉱脈」? JDクラシックス訪問 成功の鍵を探る

2017.11.25

まるで少量生産メーカーのよう

こんなにたくさんの作業スペース、設備、専門技術があるなんて、まるで少量生産メーカーの工場じゃないか。ここにはレストア工場、ボディ工場、板金工場、レース準備工場、エンジン工場があり、隣には2階建ての広大な中古部品倉庫。そこには250ものエンジンが出番を待っている。

「レストア作業用にオリジナルのパネルもたくさん作りました」とゴッドバーは言う。「いくつかの定型パーツはそのまま使えますが、われわれがレストアしているクルマの多くは、取り付けのたびに部品を修正しなければならなかった時代のものです。自分で部品を作らないと、最高品質の仕事は保証できません」

そうはいっても、ファブリック縫製、鋳造、ある種の機械加工といった専門的な仕事には、高度な技術を持つサプライヤー(多くは半径3km以内だとワードは言う)のネットワークも使っている。

デカール、バルブ、バッテリー、レンズ、ヒューズといった小さな部品のサプライヤー・ネットワークも30年かけて築いてきた。JDはまた、実習生を雇って年季仕事の技術を習得させたり、地元の学生・生徒を招いたりしている。

JDクラシックス見学の最後は、詳細検査技師の匠、フィル・グレイ親分が仕切っている検査場だ。彼が最終の品質検査を行い、出荷承認を判断するのだ。

われわれが行った時には、彼はきらりと光るポルシェ356の最後の仕上げをしている最中だった。ロンドンの高級ホテルに届けられるとのこと。サプライズのバースデー・プレゼントになるらしい。

思いがけず、あっという間に時は過ぎ、品格あるJDを離れる時間になってしまった。出発前、わたしはゴッドバーに、オイル消費の激しいクルマに対する弾圧や目前の電動化の時代にどう対処していくつもりか尋ねた。

「簡単ですよ」彼は何度も同じ答えをしているに違いない。

「われわれの扱うようなクルマは、いつも特別なんです。将来はもっと特別になります。昔は馬を飼うのは当たり前だった。でも今では贅沢です。まったく同じですよ」

 
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