どうなるポルシェのEVシフト 911、2020年代後半にEVに?

公開 : 2018.01.20 01:20

VW中期経営計画が基盤

911に限らず、ポルシェブランド全体におけるパワートレインの電動化は、ポルシェの経営母体であるフォルクスワーゲングループの経営方針に沿った動きだ。

フォルクスワーゲンは2016年9月、中期経営計画の「トゥギャザー」を発表。この中で、パワートレインのEVシフトを明確に打ち出した。

それまで自動車メーカーとしてEV戦略を重視してきたのは、2010年に大手自動車メーカーとして初めてEV大量生産を始めた日産、そしてEV専業ベンチャーとして2003年創業時から紆余曲折を経て大量生産へと辿り着いた米テスラの2社のみだった。

その他のメーカーは、ガソリン車やディーゼル車を基盤としてハイブリッド車やプラグインハイブリッド車へと徐々にシフトする姿勢を示すだけで、一気にEVシフトという流れはなかった。

フォルクスワーゲンがEVシフトへと経営の舵を切った直接的な背景は、2015年秋に発覚したディーゼルエンジンに対する不正ソフトウェア問題がある。これにより、フォルクスワーゲンのブランドイメージは地に落ちてしまい、そこからの回復には大規模な企業イメージチェンジが必須だったのだ。

こうしてフォルクスワーゲンがEVシフトを打ち出した中、グループ内の全ブランドでのEV、プラグインハイブリッド、そして燃料電池車の投入ロードマップが策定された。

フォルクスワーゲン、セアトスコダアウディランボルギーニベントレー、そしてポルシェの7ブランドで、リチウムイオン二次電池、モーター、インタバーターなどの電装品を効率良く共用することで、電動化の大幅コスト削減を狙っているのだ。

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