プロドライブ社とは何者か? 救急車からF1まで CEO語る自動車業界の今

公開 : 2018.06.02 19:10

コンポジット素材の量産化

プロドライブはハミングバードをウェブサイトで直販しようと目論んでいる。新たなビジネス展開だ。「テスラがクルマを売るやり方と同じです」と彼は説明する。「費用も掛からないし、いい方法です。やらない手はないでしょう?」

プロドライブはバンベリーの本社以外にミルトン・キーンズにもコンポジット素材専用の設備を持っている。160人が働いており、英国最大のコンポジット・メーカー兼サプライヤーとなっている。リチャーズは将来これがもっとも大きなビジネスチャンスをもたらすだろうと考えている。

「コンポジット素材は日常的なものになるでしょう」と彼はいう。「効率化のためには、バッテリーやモーターと同じくらい軽量化が重要です。いかにしてコンポジット素材を自動車生産の工程に組み込むかという視点で、われわれは自動車メーカーと長期にわたり提携していくと思います」

「コンポジットは、今後十年で量産規模にまで膨らむと思います。われわれが量産化できる唯一のものでしょう。これを成し遂げたら、次のことに移ります。われわれのDNAはつねに新たなものを生み出すことなんですよ」

この創造性こそ、プロジェクトを引き受けるときにリチャーズが最も重視するものであり、プロドライブを単なる自動車メーカーとは違う存在にしているのだ。

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