ポルシェ919エボ ニュルブリンク最速ラップの裏側 35年ぶりの記録更新

2018.07.16

スパでも記録更新 最高時速369km/h

前夜、ベルンハルトは彼の考えを話してくれた。「ニュルブルクリンクはスパとは違います。スパでは正確な目標タイムを掲げ、その達成のためにギリギリまで攻め込む必要がありました」

スパでは、チームメイトのニール・ジャニが、2017年のベルギーGPでハミルトンがポールポジションを獲得したときの記録を0.8秒上回るラップを記録していた。「ニュルの記録更新は可能だと思っています。35年も前につくられた記録ですから。一方で、このコースがどれほど危険かも分かっていますから、そのことを肝に銘じてアタックする必要があります」

半日ほど経って、再びベルンハルトと話すことができた。いまや彼は新たなラップレコードホルダーであり、満面の笑みを浮かべていたが、この記録が再び破られることがあるとすれば、それはわれわれのほとんどがこの世を去ったあとだろうと思えば、それも当然だろう。「おそらく1周のなかで、ひとつかふたつ、ポイントとなる箇所があったと思います。ゴールに向かいながら、5分20秒を切れるかも知れないと思いました。でも、そのためには、想定よりも少しマシンをプッシュする必要があったのです」


もう少し詳しく説明しよう。919エボが積むハイブリッドシステムのトータル出力は1156psであり、その車重は850kg以下、そしてダウンフォースは、このマシンのベースとなった3度のル・マン・チャンピオンである919のレースカーより53%も大きい。

すべてのラップデータが公開される前にこの記事を書いているが、それでも、スパのプーオンのコーナーで、5.5Gの横加速度が発生していたことはお伝えしておこう。さらに、ニュルのストレートでベルンハルトは369km/hを記録しているが、本来の最高速度は359km/hで制限されていた。それでもベルンハルトがお咎めを受けることはないだろう。

 
最新海外ニュース