ポルシェ919エボ ニュルブリンク最速ラップの裏側 35年ぶりの記録更新

2018.07.16

番外編:ベロフの記録

1983年に開催された1000km耐久レースは、ニュルブルクリンクにおいて、純粋なプロトタイプ・スポーツカーで争われた最後のレースとなった。すべてのドライバーがひとつの時代の終わりを認識しており、誰もがニュルでのラップレコードを狙っていた。

伸長著しい25歳のステファン・ベロフは、当時のスポーツカーレース界に登場した、最も有望なドライバーだった。ポルシェ・レーシングチームに初めて参加したベロフは、経験豊かなデレック・ベルとチームを組み、自身のホームサーキットであるニュルブルクリンクでの最速ラップを狙っていたのだ。


予選の1周にすべての力を振り絞り、可能な限りのリスクをとって攻め抜くことで達成した記録が、他のドライバーを5秒も上回る6分11秒だったのだ。本選でも、予選用タイヤやセッティングではないにもかかわらず、攻めの走りを見せ、6分25秒という新たなレコードラップを記録したが、その2周後には無傷で生還できたものの、マシンをクラッシュさせている。

翌年、ベロフはポルシェでスポーツカー世界選手権のタイトルを勝ち取ったが、その1年後、スパでリスクを取りすぎたために、その生涯の幕を閉じた。

 
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