現代車は個性に欠ける? 英AUTOCARが選ぶ、愛すべき個性的なクルマ9選 前編

2018.08.18


ケーターハム620S

アンドリュー・フランケル

クルマの持つ個性というのは、様々な形で表層化すると思うけれど、ぼくたちの感情や感覚を刺激してくれる、という点で共通している。視覚的に素晴らしいスタイリングだとか、聴覚に響くエンジンノイズだとか。あるいは、心地よい香りを感じることすらある。古いアストン マーティンなどが持つ、幸福感を与えてくれる独特の香りに勝るクルマは、かなり少ないと思う。

どんなクルマにも、上記のような個性は備えることができる。しかし、現代の自動車メーカーは、クルマを運転することとドライバーとの距離を取ろうとする傾向が高く、真の意味でのクルマの個性は、途絶える寸前にさえ思う。それは、お金で買えるというものでもない。

安価な大衆車でもありながら、わたしの自動車の所有歴でも最も誇れる1台が、1958年式のシトロエン2CV。クルマとの距離の近さも特徴的だったし、補強用リブの入ったボンネットなどは、現代のスーパーカーがよってかかっても、勝てない個性のひとつだった。何か物事がうまくいかなくなると、2CVを運転した。不思議と、辛い気持ちが和らいだのだ。

クルマとの関係性が濃く、運転に必要な操作が多いほど、個性もより強く感じられるように思う。それゆえに、英国製の小さなスポーツカー以上の優れた個性を持ったクルマは、現代には存在しないと考えている。

純粋にプロダクトとしての完成度では、アリエル・アトムより劣っていても、ケーターハムには、コリン・チャップマンから受け継がれた歴史的な特徴も備わっている。わたしが個性という視点だけで現代のクルマを1台選ぶなら、ケーターハム620Sということになるだろう。

 
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