現代車は個性に欠ける? 英AUTOCARが選ぶ、愛すべき個性的なクルマ9選 前編

2018.08.18


アルファ・ロメオGTV V6

ダン・プロッサー

クルマの個性は、クルマの弱点から生まれる、という意見をしばしば聞くけれど、それは少し違うと思う。現代のクルマの場合は、正常に機能する中から個性を感じるように思う。濃密なサウンド、優れたステアリングフィール、興奮するようなパワーに素晴らしいシャシーバランス。これらは豊かな個性を生み出している。

その反面、信頼性の低さや、不自然なステアリングホイールのポジション、不格好なシフトノブといった欠点は、単純にクルマを乗りにくくし、個性を打ち消してしまうのではないだろうか。個人的な好き嫌いはあるとは思うけれど。

しかし時間が経つと、奇妙な変化も起きる。クルマが古くなるにつれ、ライバルモデルとの批判的な比較ではなく、自分がどう感じるのか、という視点で評価するようになってくる。だから、弱点は徐々に目立たなくなっていく。

アスリートに対しても同じことがいえる。例えば、旧西ドイツのテニスプレーヤー、ボリス・ベッカーは今でこそ偉大な選手と讃えられるが、彼が現役の頃の評価は、決して高くなかった。

クルマが古くなるにつれ、機能する部分は受け入れて楽しむ反面、うまく機能しない部分は、見てみないふりをする、ということだ。わたしがアルファ・ロメオGTV V6を3000ポンド(43万円)で買ったのも、そんな理由がある。

ステアリングホイールのポジションはおかしいし、ハンドリングも秀でたものではない。しかし、わたしの目にはスタイリングは美しく映っているし、V6エンジンも素晴らしい。確かに欠点もあるけれど、それは個性とは感じていない。

むしろ、クルマが古くなればなるほど、欠点はクルマの個性の邪魔をしなくなるのではないか、と思うのだ。

 
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