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2018.10.08

テスラ・モデル3 騒動より注目すべき隠れた技術 NASAの知見活用も

考え抜かれた安全性 テスラのモットー

事故での直接的な怪我以外にも、ドアが開かなかったり、駆動用バッテリーそのものが危険を及ぼす可能性があり、こうした事態に対処するため、フロントタイヤとサスペンションに事故の衝撃が加わると、破断するよう当初から設計されたリンクが存在している。このリンクが破断することで、ホイールが後方に設置された3番目のリンク周囲を回転してボディ外側へと移動し、クルマと乗員、そしてバッテリーを事故の衝撃から逃がすようにしている。

四輪駆動モデルでは、追加モーターがフロントサブフレームのV字型をした空間に設置され、衝突発生時には後方へと押し出される。

ロック・トゥ・ロックが2回転の電動式パワーステアリングのレシオは10:1とクイックな設定で、完全な冗長性を備えたステアリングシステムには、万一の故障発生時にもすぐにバックアップが可能なよう、ふたつのエレクトリックコントロールモジュールとインバーターが搭載され、それぞれが高圧バッテリーから直接電力供給を受ける。

テスラのエンジニアたちは、モデル3のフロントブレーキに、最高のペダルレスポンスを与えるべく、安価なシングルピストンキャリパーではなく、より高価な4ポットを採用している。この結果、ブレーキング時以外にはブレーキパッドを完全に収納可能なピストンシールを設計することができ、空気抵抗を削減するとともに、航続距離の延長にも貢献している。

ディスク自体も、約24万kmとされるモデル3の全寿命に渡って交換不要となるように設計されているが、これは回生ブレーキによって、一般的なブレーキシステムよりも実際のブレーキング回数を減らせるために可能となった。また、錆が懸念されたため、エンジニアたちは新たな防錆技術まで開発している。

こうした点こそ、開発チームの「より良く」という姿勢と、「ひとつ改良出来れば、それがパフォーマンスかコストかに関わらず、われわれはさらなる改良をほどこすべく全力を尽くす」というモットーを表している。

 
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