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2018.11.25

ベントレーで欧州横断の旅 制限時間は24時間 何カ国訪問できる?

突然の閃き 最後の苦しみ

その後の数時間は、マイクがコンチネンタルを飛ばしてくれたものの、わたしは眠ることができなかった。午後10時にはハンガリー国境に到着したが、この国の道路は素晴らしく、通行するクルマはゼロだった。40分後には給油と、サンドウィッチをいくつか買って、1000マイル(1609km)を走破したことを記念するため長めの休憩をとった。さらにその40分後、午後11時20分には再びハンドルを握り、そのまま最後まで走りきることにした。

ちょうど20時間を経過したところでスロバキアに辿り着いたが、国境は完全に無人で、ほとんど達成感はなかった。こうした国々を何も見えない夜間に通過してしまうのは残念だが(今回チャレンジをしている最中に写真撮影まで行うことは実質的に不可能だったので、今回掲載されている写真は帰路撮影されたものだ)、ほかに方法はなかったのだから仕方がない。

そこでマイクが突然「いい考えがある」と言い出したのだ。ボスニア以降、順調に旅を続けてきたが、別のルートであれば、当初想定していた地点とは違う場所からチェコへの入国が可能であり、そこはスロバキアがポーランドとも国境を接しているという。ポーランドにも行くことができるかも知れない。だが、もし予定どおりにたどり着けなかったら、チェコに行けなくなってしまうというリスクもあった。だが、今日はすでにひとつ安全策をとっているので、この方法に賭けてみるべきだと思った。マイクが再びナビを設定し直すと、わたしはアクセルを踏み込んだ。


午前2時45分に最後の休憩をスロバキアでとったが、残り2時間と少しで160kmを走破しなければならない。平均時速80km/h以下なのだから簡単だと思うかも知れないが、そうはいかなかった。高速道路を降りると、どこからともなく霧が広がってきたのだ。

いくらコンチネンタルでも霧にはなす術がなかった。気温はマイナスであり、再び疲労が襲ってきた。まさに穴に落ち込んでいく様な疲れを感じていた。マイクに運転を替わってもらいたかったが、そんなことを頼むのはフェアではないと思った。ゆっくりとまるで手探りのような状態で暗闇の中を苦しみながら進んでいると、チェコはどこに消えてしまったんだとさえ思った。

 
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