事故調査員に聞く事故の原因 時代とともに状況変化 問題は携帯の使用

2019.02.23

番外編:事故現場はどこだ?

取材中、M1号線上で衝突事故発生との無線連絡が入った。死者が出ている可能性があるという。

応答したゲーリーは、われわれに「一緒に見にきませんか」と声をかけてきた。事故現場に記者とカメラマンを引き連れて行こうとは、あまりにも大胆ではないかと思ったが、その後、事故現場が管轄外のノーサンプトンシャーだと判明したことで、ある意味事なきを得た。

この無線でのやりとりを聞いて、べつの技術的問題が浮き彫りになった。すなわち、交通警察が事故の発生地点をなかなか特定できないことだ。


現場に居合わせた人物が高速道路に設置された非常電話で場所をくわしく伝えてくれたのは、もはや昔の話だ。

いまは緊急通報も個人の携帯電話からが大半であり、ナビゲーション頼みで現在地すらわからずにクルマを走らせているドライバーも多い。

ゲーリーも「いまどちらの方角に向かっているのか、どのインターチェンジの間にいるのか、何号線を走っているのかも、約半数のドライバーは理解していません」とあきれた様子だ。

そもそも、緊急事態の際は、道路脇に設置された位置表示板(いわゆる「キロポスト」に、道路番号や上下線などの識別情報を加えたもの)をもとに、場所を伝えることになっているのだが、実際のところどうなのだろう?

ゲーリーの答えは明快だった。「存在すらまるで知られていません。その結果、事故現場を探してこちらが右往左往するハメになり、一刻を争うようなケースでは、どんどん時間ばかりが経過してしまうんです」

 
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